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「打楽器」という概念を刷新し続ける、現代音楽の最前線。
MOHAMMAD REZA MORTAZAVIは、ペルシャ伝統のトンバクとダフを手に、奏法そのものを再発明してきた稀有な演奏家である。古典を超え、新しいリズムの語彙を切り拓いてきた彼の歩みは、いまや「ひとりの音楽家がどこまで楽器を進化させうるか」という問いそのものを体現している。1979年イラン生まれ。6歳でトンバクを始め、9歳で早くも国内コンクールを制覇(通算7度優勝)。20代の頃にはすでに第一人者として認められていたが、その軌跡は伝統の頂点に安住するものではなかった。リズム、共鳴、変容――音楽の根源的なテーマを追求しながら、彼は常に新たな地平を求め続けてきた。
2019年の傑作『Ritme Jaavdanegi』から6年、最新作『Nexus』で再び〈Latency〉に帰還。全編ベルリン録音となる本作では、初めて「声」や「エフェクト」「音響処理」を導入し、その探究をさらに拡張している。冒頭曲「Zendegi(=生命)」は、“Woman, Life, Freedom” のチャントに着想を得て、その根源的なリズムを解体・再構築した楽曲。祖国への祈りを超え、普遍的な生命賛歌として響きわたる。アルバム・タイトル「Nexus」が示すのは、異なるエネルギーや時間、空間が交わり、新たな次元へと変わる結節点。その名の通り、この作品には MORTAZAVIの革新の核心が刻まれている。革新的でありながら、聴く者の内奥に深く届く――現代音楽と伝統を結ぶ決定的な一枚。
MOHAMMAD REZA MORTAZAVI