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TAME IMPALAのベーシスト、キャム・エイブリーことキャメロン・エイブリー。その彼が、一人のシンガー・ソングライターとしてソロ・アルバム『RIPE DREAMS, PIPE DREAMS』をリリース!
オーストラリア・パース出身のキャメロンは、2000年代半ばからガレージ・ロック・バンドや、Pondとドラマーとして活動していたが、その当時から友人であったテーム・インパラのケヴィン・パーカーの勧めで自身のソロ・プロジェクト、The Growlをスタートさせ、ディスト―ションの効いたアグレッシヴなサイケ・ロックンロールが詰まったEPをリリースした。そのケヴィン・パーカーに誘われ、ベーシストとして2013年からテーム・インパラに参加している。
本作『RIPE DREAMS, PIPE DREAMS』は、そのテーム・インパラのツアーの合間を縫って制作されたという。ロサンゼルスに腰を落ち着けた彼は、コナー・オバーストやドーズ(DAWES)などのアルバムを手掛けたプロデューサー/ミュージシャンのジョナサン・ウィルソンとともに、ソロ・アルバムに取り掛かった。そのジョナサンに、The Growl時代の唸るような歌い方でなく、情緒あふれるしっとりとしたバリトン・ヴォイスに焦点を当てるように助言されたことが、本アルバムを作る上でのインスピレーションに繋がった。“メランコリックなマチズム”――それがこのアルバムのDNAとなっているのだ。
「A Time And Place」は、フィンガー・ピッキングのアコースティック・ギターに合わせてキャメロンが静かに歌う、「A Time And Place」で幕を開けるアルバムは、ストリングスをバックにどこか物憂げな調子でしっとりと聴かせる「Do You Know Me By Heart?」へと続き、ダークでロマンチックな「Dance With Me」へと畳み掛けていく。この他にも、レナード・コーエンのソングブックから引き継いできたような「Big Town Girl」や、悪役のロックンロールといった妖しい風情の「Watch Me Take It Away」、そしてアルバムの最後を飾る、甘く切ない”Baby It's You""のリフレインが印象的な「C'est Toi」まで、『RIPE DREAMS, PIPE DREAMS』には、どうしようもなくロマンチックな一人の酔いどれ男による、ほのかにダークでドラマチック、そして感傷的な歌世界が広がっている。
アルバムに先駆けて公開された「Wasted On Fidelity」や、「C'est Toi」のミュージック・ビデオからも、その世界観を垣間見ることが出来るだろう。
アルバムのサウンドについて、キャメロン自身はこう語っている。
「ジョニー・ハートマンやディーン・マーティン、フランク・シナトラ、エルヴィス・プレスリー、サラ・ヴォーンにエタ・ジェームス――ビッグ・バンドもの、でも歌詞的には深いものがある、そんな大好きな昔のレコードのようなサウンドを作りたいと思っていたんだ」
またアルバムのテーマについてこうも語っている。
「もう僕も20代半ばで、バンドの一員でもあり、夢を見ることが出来る大人でもある。でも、アルバムに流れるテーマである”夢物語”は、よくよく聴いてみれば、自分の人生に誰かいて欲しい、そして恋したいってことだけなのさ」
ニック・ケイヴやスコット・ウォーカー、ティンダースティックスなどにも通じる、ダークでドラマティック、そしてユーモアを感じさせる、キャメロン・エイブリー。ダークなロマンティシズムに溢れた、現代の大人のスタンダード・ミュージックが、時を超えた普遍的な輝きを放つ。
CAMERON AVERY / キャメロン・エイブリー