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晩年のジョビン・ファミリー・バンド、そして坂本龍一とのコラボ・ユニットなどで知られる、現代の世界的ボサ・シンガー、パウラ・モレレンバウム。2009年には、ドイツで活躍する名門ジャズ・ブラス・アンサンブル"SWR Big Band"とのコラボレートが実現した、ハートフルでアーティスティックなジャズ・ブラジリアン・アルバム「BOSSARENOVA」をリリースし、ボサ・ノヴァのアートなネクスト・ステージを提唱したことでも記憶に新しい。
その前作で、メインのユニットを組んでいたトランペット奏者ジョー・クラウス、ピアニストのラルフ・シュミッドと新たに「BOSSARENOVA TRIO」を組んで作り上げた新作がこの1枚で、"ボサレノヴァ"と銘打ったブラジル音楽、そしてボサ・ノヴァの新たな再生へのフィールドは、今回はクラシックを加えてさらなるレベルへと昇華させた素晴らしい作品に仕上がっている。
【Musicians BOSSARENOVA TRIO】
PAULA MORELENBAUM - vocals
JOO KRAUS - trumpet & electronics, spoken word, beatbox
RALF SCHMID - piano & electronics
エイトール・ヴィラ・ロボス作のM1、そしてジョビン曲とショパンの前奏曲を組み合わせたM2、さらにバーデン・パウエル作の哀愁の旋律M3と続くクラシカルな前半は、静けさの中から凛としたトリオの姿がにわかに投影されてくる。そしてドリヴァル・カイーミのM4、ジョビンのマイナー・コード・ボサの名曲M5では、アップテンポに上げて優しく滑らかに疾走。シューベルト歌曲のボサレノヴァ風カバーM6を経て、マルコス・ヴァーリの「サマー・サンバ」、そしてショーロ古典をテンポ良く綴るM8、ヴィラ・ロボスの傑作M10、クラウヂオ・モンテヴェルディの「オルフェオ」とジョビンの「ア・フェリシダーヂ」を付帯させた好曲M10、唯一のオリジナルとなるボサノヴァ・トラックM11、そしてシューマンをアレンジしたラストまで、アルバムのドラマティックな構成にも自ずと引き込まれていく。
透明な声色で卓越した表現力で綴るパウラの存在感、ジョー・クラウスの絶妙なトランペットのフレーズに、ラルフのピアノが繊細なタッチで彩る。効果的なエレクトロニカ効果も相まって、流れるようなしなやかさで3人のパフォーマンスが一つになっていく様は、ボサ・ノヴァ/ブラジル音楽ファンの耳を心地よく刺激することは間違いない。
BOSSARENOVA TRIO / ボッサレノヴァ・トリオ