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ムラヴィンスキーの代役で登壇し新時代の大名演となった86年の重厚プログラムと、サンクトペテルブルク・フィルに改称前の圧倒的にロシア的な演奏を叩き出した89年、ふたつのヤンソンス&レニングラード・フィル来日公演を初SACD化。 日本の聴衆がマリス・ヤンソンスの存在をはっきりと認めたのは、何と言ってもムラヴィンスキーの代役としてメイン指揮者を務めたこの86年公演。ムラヴィンスキーに鍛え上げられたレニングラード・フィル鉄壁の響きと、ヤンソンスの美しく見通しの良い音楽性が真正面からせめぎ合い、このタイミングでなければ聴くことのできない手に汗握る稀有な名演が誕生したのです。ヤンソンス特有のあたたかみがありつつも、激烈ティンパニや壮絶アッチェレランドが凄まじい燃焼度。ショスタコーヴィチの第5を前半に置きチャイコフスキーの第4で締める異常な重量級プログラムにも痺れます。
さらに3年後、新たに音楽監督となったテミルカーノフと共に来日した89年の公演はレニングラード・フィルの伝統を知り尽くしたマリスがサンクトペテルブルク・フィル改称前のオケと繰り広げた、レニングラード最後の輝きと言える凄まじい名演。得意の『幻想交響曲』をメインにワーグナーと絡めた聴き応え抜群・壮絶なプログラムです!
「数多ある同曲の録音の中でも最高傑作といっても過言ではない名演(チャイコフスキー第4番)」「終結部における金管群の咆哮や畳みかけるような加速は、 まさに狂乱の場に相応しい乱痴気騒ぎで、聴き手を興奮の渦に巻き込んでいく(幻想交響曲)」
指揮者・坂入健司郎の解説より
(資料提供:キングインターナショナル)
【収録内容】
《ヤンソンス & レニングラード・フィル 来日ライヴ1986&1989》
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 ニ短調 Op.47
チャイコフスキー:交響曲第4番 ヘ短調 Op. 36
録音:1986年10月19日/サントリーホール(ライヴ)
ワーグナー:楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』 第1幕への前奏曲
ベルリオーズ:幻想交響曲 Op.14
シベリウス:悲しきワルツ Op.44, No.1
ワーグナー:歌劇「ローエングリン」から第3幕への序奏(前奏曲)
録音:1989年10月25日/Bunkamura オーチャードホール(ライヴ)
【演奏者】
マリス・ヤンソンス(指揮)
レニングラード・フィルハーモニー交響楽団
MARISS JANSONS / マリス・ヤンソンス
ラトヴィア出身の指揮者 (1943-2019)