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モリッシー足り得るのは只、モリッシーのみ。 戦慄く唇を震わせ、声を上げよ、手を掲げよ――善人である必要なぞない、鎖に繋がれた犬ではないのだから。 言いたいことが有り過ぎる孤高のカリスマが放つ大胆な挑戦。自ら「最高の形の自分が出ている・・・出来過ぎなぐらいにね」と称賛する通算13作目のソロ・アルバム『I AM NOT A DOG ON A CHAIN』完成!
現代英国のアイコンで最も影響力のある一人、一筋縄ではいかない、インスピレーションを想起する、独創性に富んだ、先鋭的で扇動的、 崇拝を集める、歯に衣を着せない、ロマンチスト――モリッシーというアーティストは一つの言葉では到底言い表すことが出来ない。NMEが「史上最も影響力のあるバンド」と評したザ・スミスのヴォーカルにして詩人である彼は、その美学と言動、詞と音楽で、英国音楽シーンのカリスマとして、圧倒的存在感を誇っている。
その他の追随を許さない唯一無比な存在が、新たなるアルバムを発表した。通算13作目のソロ・アルバムとなる本作『I AM NOT A DOG ON A CHAIN』である。プロデュースを務めるのは、フランク・ザッパやザ・ストロークス、ベック、ザ・ホワイト・ストライプスなどの仕事で知られるジョー・チッカレリ。彼は2017年の『LOW IN HIGH SCHOOL』でもプロデュースを手掛けている。レコーディングは、フランスのサン=レミ=ド=プロヴァンスにあるラ・ファブリーク・スタジオ、そしてハリウッドにあるサンセット・サウンドで行われた。
「モリッシーのアルバムをプロデュースするのはこれで4作目となる」そう語るのはチッカレリ。「今作は、これまでの中でもっとも大胆で挑戦的なアルバムだ。彼は再び、歌詞の面でも音楽の面でも、自分の領域を広げた。そしてまた今回も、ソングライターとしても、シンガーとしても唯一無比の存在であることを証明して見せた。実際のところ、モリッシーになれる奴なんかいやしない・・・当のモリッシー本人以外にね!」
アルバムからのリード・シングルとなるのは「Bobby, Don't You Think They Know?」。この曲でモリッシーとデュエットしているのは、1977年に全米No.1ヒット「Don't Leave Me This Way」を世に送り出したモータウン・レジェンド、テルマ・ヒューストンだ。ハモンドが唸るグル―ヴィな曲にパワフルでソウルフルなヴォーカルを添えている彼女は、モリッシーとのコラボレーションについて次のようにコメントしている。
「この業界にいる最も大きな喜びの一つに、他のトップ・アーティストとコラボレーションをする機会を与えられることがある。他の人たちがやっていることに対して自分が何ができるか、その挑戦に立ち向かうのが大好きなの。上手くいくときもあれば、上手くいかないときもある。”Bobby”では、モリッシーの歌と私の歌の融合が本当にうまくいったと思う。そしてMと一緒にスタジオで仕事するのもとても楽しかったわ!」
先日、UKのHMVで先行発売されていた7インチ・シングル「It's Over」(アルバム『CALIFORNIA SON』からのシングル)が、全英アナログ・シングル・チャートの1位に輝いたばかりのモリッシーだが、新作についてオフィシャル・サイト「Morrissey Central」にこんなコメントを寄せている「最高の形の自分が出ている・・・出来過ぎなぐらいにね・・・・最高の作品として評されるにはあまりにも純粋だ」
MORRISSEY / モリッシー
スティーヴン・パトリック・モリッシー。1959年5月22日生まれ。イギリス・マンチェスター出身の歌手。1983年に「ザ・スミス」のボーカルとしてデビュー。ザ・スミスは、ポスト・パンク時代のカリスマ的存在として、イギリスのみならず世界の若者から人気を獲得した。4枚のアルバムを発表した後、1987年にザ・スミス解散。その後、ソロ活動を開始する。ソロ1作目『Viva Hate』は、全英1位を獲得した。以降、現在に至るまで37年間、精力的な音楽活動を続け、世界中に熱狂的なファンを獲得している。2020年3月には、ソロとして通算13枚目のスタジオ録音アルバム『I Am Not a Dog on a Chain』をリリース。ベジタリアン、社会問題や政治問題に対する論客としても知られる。