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ヨーロッパのジャズ・シーンを震撼させた栄光のビッグ・バンド“藤川義明&イースタシア・オーケストラ”。オリジナル・アルバム2Wの初CD化含む、3タイトル連続発売。
[藤川義明&イースタシア・オーケストラ]
1970年代、タージ・マハル旅行団と並ぶ伝説のパフォーマンス・グループ「ナウ・ミュージク・アンサンブル」を率いていた藤川義明が、高柳昌行や富樫雅彦などのグループに参加後、翠川敬基、豊住芳三郎とのトリオ「FMT」を経て組織化したのが「イースタシア・オーケストラ」。1982年3月、芝の増上寺ホールでの『三月宣言』と銘打った旗揚げコンサートから始まる。“EASTASIA”の名のとおりアジアのフォークロアに目を向け、インドや中国のエキス、ガムランのリズム、また日本の追分も取り入れた。ビートもテーマもありその斬新な構想に基づいて作曲された部分とフリーの各ソロの交互の展開は、新鮮なオーケストラ・サウンドとして高い人気を得ていった。とくに1984年の欧州5か国ツアーは、空前の大成功、一気に世界の人気バンドとなる。国際的なジャズ雑誌『ジャズフォーラム』では、批評家投票のビッグ・バンド部門において、7位サン・ラ・アーケストラを抑え、カウント・ベイシーの次の6位に挙げられたほど。メンバーは、リーダー/指揮の藤川義明のほか、吉田哲治、小宮いちゆう、板谷博、佐藤春樹、梅津和時、井上敬三、片山広明、広瀬淳二、翠川敬基、早川岳晴、豊住芳三郎、横山達治、菊地隆など。林栄一、松風鉱一、原田依幸、田中保積、渡辺香津美などが加わったライヴもあった。1986年11月、日活スタジオでのコンテンポラリージャズ祭での演奏を最後に解散した(2000年に復活する)。
[本作について]
レコード・デビュー前、結成直後の1982年3月、かの「三月宣言」(東京・増上寺ホール)、同年11月「フリーダム・ナウ・ジャズ・フェスティバル」(新宿厚生年金ホール)などのライヴ音源から選曲した2枚組。タルボット・オファーレルやオーネット・コールマンのカバーも含むたいへん貴重な録音も。
YOSHIAKI FUJIKAWA / 藤川義明