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ビバップの語法に精通し、職人的うまさで根強い人気を誇るソニー・スティットが、1963年の西海岸で残したオルガン・セッションの初CD化です。最初の8曲はオルガンの名手チャールズ・カイナードが加わった「My Mother's Eyes」(Pacific Jazz PJ-71)。タイトル曲のバラード演奏は名演としてもおなじみです。9曲目以降はボーナス・トラックで、トランプのジャケットで知られる「Deuces Wild」(Atlantic SD3008)から。後者には複数の管楽器が参加しており、ワン・ホーン・トリオの4曲のみを追加。こちらはもうひとりのオルガン奏者ドン・パターソンが参加、個性豊かなオルガン奏者の聴き比べはもちろん、シンプルなブルースや情感豊かなナンバーで抜群の持ち味を発揮するスティットの世界を堪能できる好作品です。
(JAZZYELL 94より転載)
Sonny Stitt(as,ts), Charles Kynard(org), Ray Crawford(g), Doug Sides(ds), Don Patterson(org), Billy James(ds)
[ 1963年5月(M1-8)、1966年9月11日(M9-12)録音 ]
SONNY STITT / ソニー・スティット