*digipak仕様 名前の雰囲気から想像できるように、フィンランド生まれ。長年ミュンヘンに住み、ジャズヴォーカルをやっている。何か「包まれている」安心感みたいな感情が湧いてくる。2曲目の「What Are You Doing The Rest Of Your Life」に度肝を抜かれた。エレピ、アップテンポ。最初何の曲なのか理解できなかった。この曲は大概はゆったりとスローで演奏される。それがアプローチが違う。でもこれはこれで、楽しげだ。老後も気楽に行きましょうって感じ。エレピの軽快感も盛り上がる。人にもよるだろうけど、ボクは感動しました。 「こんなんもあるんだね」と思ったら今回のアレンジ関係は、一部曲を除いてドイツのベテラン、のウォルター・ラング(ピアノ)がやっているのだ。それから、3曲目「Five O’clock In The Morning」、これはデュスコ・ゴイコヴィッチの曲で『Samba Tzigane』(Enja)なんかでも演奏されている、グッとくるバラードで、もちろんデュスコも吹いている。という具合にいい感じな曲が多い。 彼女のややふっくらとした雰囲気から、「包まれている」感じと書いたが、今まで約34年ジャズヴォーカルを聴いてきて、そんな母性的な誘いを感じたのは、実際初めてだ。ということで、結構オススメ。(山本隆)
■Tuija Komi(vo) Walter Lang(p) Peter Cudek(b) Martin Kolb(ds) Dusko Goykovich(tp-3) Vlad Cojocaru(acc-5,7,8)
