このジャケ好きだ。モノトーンのオスロの風景をバックに、見事赤のコートと赤の電話ボックスが映える。眩しいくらいだ。これは2007年録音のカーリン・クローグの新作でジョン・サーマンとの共同プロデュース。近年益々いい感じのカーリン・グローグなので、間違いはないだろうと聴き始めると「MISTEREE」のオープニングから既に心奪われてしまっている。かような心奪われ状態で鑑賞は一気に継続となる。オリジナルとスタンダード曲の程好いバランス。CARAVANの見事な情景。ボーカル系でこの曲をここまで、昇華させたヴァージョンは初めて聴いたよ。「SENOR BLUES」「I WICH I KNEW」「MY ROMANCE」「MY LITTLE SUEDE SHOES」「THREE LITTLE WORDS」などなど。メンバーは、VIGLEIK STORAAS(p), BJORN ALTERHAUG(b), TOM OLSTAD(ds), JAN ERIK KONGSHAUG(g), ROY NIKOLAISEN(flg), FRODE NYMO(as), JOHN SURMAN(ts)となっている。ピアノのVIGLEIK STORAASは昨年INNER EARというレーベルを立ち上げ『NOW』というピアノ・トリオ作品を出した注目株、ここでも時折物凄いソロを披露発表しているので、聴き逃さないで。エンジニアで有名なコングスハウグもギターで参加、「WHO KNOWS」での彼のプレイがなんとも心地よい。カーリン・クローグの名盤は沢山あるけど、これも間違いなく、既に名盤なのではないか。歳を重ねて、益々いい感じになっています。
