ジャズ・ピアノを極めたアーティストの3つのデュオ・コンサート
ジャズ・ピアノを極めたアーティストの3つのデュオ・コンサート
4,400円(税込)
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ケニー・バロン&マルグリュー・ミラー
ジャズ・ピアノを極めたアーティストの3つのデュオ・コンサート
主従/ 裏表もなく会話を楽しむようなスウィンギーな演奏の数々
★ケニー・バロン、マルグリュー・ミラー、ジャズ・ピアノを極めたアーティスト二人のデュオ・コンサートを作品化。
★1943 年生まれのケニー・バロンは、現在76歳。一方、1955年生まれのマルグリュー・ミラーは、2013年、57歳にして脳卒中で倒れ、惜しくも帰らぬ人となりましたが、早すぎる死を惜しむ声は絶えず、ある種の再評価も高まるアーティスト。文字通り、レジェンド二人のピアニストによる記録になります。
★最初のコンサートはInternational Jazz ProductionsのJordi Sunol氏によって企画/ プロデュースされ、2005年8月7日にフランスのマルシアック・ジャズ・フェスティヴァルで開催。本作は、その最初の公演と、6年後となる2011年5月12日のジュネーブのコンサートと、同月14日のチューリッヒのコンサート3公演を収録しています。
★どちらも伝統的なジャズの世界と正面から向き合い、本質的な要素をしっかり持って、次世代の手本にもなっているアーティスト。演奏する楽曲も、ロジャース&ハートのようなグレイト・アメリカン・ソング・ブックをはじめ、デューク・エリントン、チャーリー・パーカー、セロニアス・モンクといったジャズ・レジェンドの楽曲を取り上げる展開。どの日も王道的な演奏が展開されていますが、インスピレーションを与えあう2人の演奏は、身をゆだねて心地よく、音の世界に向き合えば向き合うほどに、奥深さを感じさせる演奏。ベース、ドラムの不在を感じさせないのは、双方が、共に、スウィング感を体の中にもって相手の演奏に反応するからに他なりませんが、裏表、また主従といったものも感じさせず自在に展開する2人の演奏は、気の合う友人同士の会話のよう。争うような場面もなく、終始余裕さえも感じさせる名手ならでは演奏は、自然にして、聴く者をうならせるものがあります。
★各コンサートで、一曲ずつソロ演奏も披露。その中でも、2005年のコンサートを収録したDi sc 1でのケニー・バロンの演奏は注目。ここで、バロンは、本収録楽曲で唯一のオリジナル“ソング・フォー・アブドゥーラ”を取り上げていますが、これは、いわずもがな、アブドゥーラ・イブラヒムに捧げたナンバーで、1985年に録音されたトリオ作品『Scratch』でもソロで演奏された曲。LPでリリースされた当初B面一曲目に配され、スピリチュアルかつ、慈しみ深い響きで感動を呼んだあの楽曲のライヴ演奏を聴くことができます。
★2人は、この6年の間、また、のちの2012年にも演奏/ツアーを敢行。また、デュオのみならず、エリック・リード、ベニー・グリーン、またイタリアが生んだ名手ダド・モロニらを迎えてのコンサートなども行い、2台ピアノの連弾、4台ピアノのコンサートなども。マルグリューは、近年、デリク・ホッジや、カリーム・リギンズをフックアップしたアーティストとしても話題になっていますが、そうした若手の登用と、こうしたジャズの伝統への意識を感じさせるものと、レンジの広さも実に興味深いところです。
メンバー:Kenny Barron – piano (solo*), Mulgrew Miller - piano (solo**)
KENNY BARRON / ケニー・バロン