【CLUB/DANCE】電子音楽家/トラックメイカーInner Science(インナーサイエンス)の最新アルバム「Here」が完成!!!

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2015.08.11

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ディスクユニオン CLUB/DANCE

先頃リリースされたGonnoの最新アルバム「Remember The Life is Beautiful」の収録曲"green days"を、Gonno、Crystal(TRACKS BOYS / (((さらうんど))))と3人で共作したトラックメイカー西村尚美によるソロプロジェクトInner Science(インナーサイエンス)の7枚目のニューアルバムが完成!

エレクトロニック・ミュージック・プロデューサー / トラックメイカー、西村尚美によるプロジェクト、Inner Science。自身の楽曲制作やライブ・パフォーマンス、DJにはじまり、さまざまなアーティストのリミックス、イベントやインスタレーションのサウンド制作などなど、その活動は多岐にわたるがやはり本名義でのオリジナル・リリースが、その表現活動の中心と言えるだろう。そんなInner Scienceの、通算7枚目となるアルバム『Here』が、前作『SelfFigment』以来、約1年半ぶりに到着した。


本作を聴いて真っ先に思い出したのが、リリースされて20年、一切錆びることのないSun Electricの名盤、というかアンビエント・テクノ史上の名盤、コラージュと美しき電子音が支配する1995年のライヴ・アルバム『30.74.94 Live』。電子音の表現の強度、輝きでいえば、本作も2015年に刻印された、かのアルバムと同様の未来の名盤と言えるだろう。
エレクトロニカ、ヒップホップ、テクノ、アヴァン・エレクトロニクス......さまざまな足場の上を、その電子音が悠々と跳びまわる。バッドトリップすらも覆い隠してしまいそうな、柔らかな景色は光に包まれてスピーカーから放たれ、空気のなかへと拡散していく。オプティミスティックな世界観が広がる。ヒップホップのビートメイカーとしての出自を持ちながら、現在、その音の存在感はむしろ唯一無二の、そのシンセサイザーの透明感溢れるサウンドがある意味でひとつトレードマークとなっていると言えるだろう。もちろん、彼らしいビートのセンスやミキシングがそのシンセ・サウンドを際だたせてはいるのだが。
2011年リリースの前々作、『Elegant Confections』を丸ごと1枚アンビエントへと昇華させたディスク2をひとつの契機としてーーもちろんそれ以前から、アンビエントな別名義の Portalを含めその作品には電子音というのは彼にとって重要なファクターであったがーー『Self Figment』を経て、さらには昨年秋にリリースのアブストラクト・エレクトロニクス~コラージュ・シリーズのファースト『Assembles 1-4』にて、その電子音の表現はある種の"戯れ"は極限に達する(『Assembles』は、今年もセカンドがリリースされるようだ)。そこからの Inner Scienceの本道への帰還である。『Assembles』で培われた電子音の"戯れ"は、彼のビートメイカーとしての基盤によって、より音楽的に方向付けられエレガントに跳躍する。クラシックの焼き直しか、ネオアコの電子音による組み替えのような"エレクトロニカ"の退屈さはここにはない。電子音にしかできない表現、電子音だからこそ表現できる世界観というものが間違いなくここにはある。日常の日々を祝福する、電子音の喜悦をここで。
(河村祐介 / OTOTOY)


◆ インナーサイエンス / HERE
PLAIN MUSIC / JPN / CD /


[ 特典 ]
本作には特典として “ 未発表音源収録DLカード ” が付いています。
未発表音源が5曲(予定)も収録されたスペシャルなDLカードです。

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