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Dolphins Into The Future ことリーヴォン・マーティンス・モアーナがフィニス・アフリカエの熱帯雨林バレアリックの傑作『Amazonia』を再構築した問題作。サンプリング / フィールド録音 / シンセサイザーで表現した架空の脳内アマゾン探検。
ニューエイジ・ミュージック的な作風の Dolphins Into The Futureをはじめ、複数の名義で活動しているベルギーの作家、リーヴォン・マーティンス・モアーナが本名で発表する問題作。この『Three Amazonian Essays』は、スペインの伝説的スタジオ・プロジェクト、フィニス・アフリカエによるアマゾン探検を題材にした名盤『Amazonia』(1990 年 ) を丸ごと音素材として使用し、別のアマゾンを抽出しようとする試みだ。
本作でモアーナは『Amazonia』の音とフィールド録音を小さなピースに切り刻み、電子音を加え、それをモザイク画にように貼付けてフィニス・アフリカエの進んだ架空の探検路の更に奥の世界を描き出した。アマゾン川を遡上して奥地に入り込んで行くような密林サウンド・スケープは正にトリッピー。副題に湯浅譲二、武満徹、アイヴスへのデディケーションがあるように、これまでのクラブ寄りの視点からでなく、クラシック~現代音楽と捉えた方がしっくりくる作品といえる。
LIEVEN MARTENS MOANA / リーヴォン・マーティンス・モアーナ
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