キング・クリムゾンの中心人物として活躍したJakko M. Jakszyk(ジャッコ・ジャクジク) 5年振りのソロ・アルバム『サ・オブ・グレン』

近年、キング・クリムゾンでリード・シンガー、セカンド・ギタリストを担当し、バンドの中心人物として活躍をしたJakko M. Jakszyk(ジャッコ・ジャクジク)の5年振りとなる最新ソロ・アルバム『Son Of Glen』 (サン・オブ・グレン)。今作は、ギャヴィン・ハリソン(キング・クリムゾン/ポーキュパイン・ツリー)、イアン・モズリー(マリリオン)のドラマー陣、チェリストのキャロライン・ラヴェル、ヴォーカルにはルイーズ・パトリシア・クレーン、さらにはジャッコの息子ジャンゴがベースで参加し、2024年10月に発売された自身の回顧録 『Who’s The Boy With The Lovely Hair?』の中で触れているテーマや題材から多く取り上げられ制作されている。

「ロマンティック・ファンタジーの物語風で、何十年も探して見つからなかった実の父親について後で知ったことが基になっているんだ。グレン・トリップはイギリスに駐留していたアメリカ人の空軍兵で、褐色の髪をしたアイルランド人シンガーに恋をした。そして今度は僕が、何年も、何年も後になって、別の人に恋をすることによって、彼のしたことを繰り返している。もし彼が僕を“遠くから”見守って導いてくれていたらどうなっていただろう?」とジャッコはコメントしている。彼の哀愁を帯びた歌詞、素晴らしいソングライティングが、リスナーを十分に満足させることは確かだが、ジャッコが驚異的なギタリストであり、マルチインストゥルメンタリストであることも忘れてはならない。その精密で空間を感じさせる音風景を作り上げるスキルは、彼のあり余る才能と技量の賜物であり、他に類を見ない境地に至っている。最新作『サン・オブ・グレン』は紛れもなくジャッコ・ジャクジクの偉業であり、ミュージシャン、プロデューサー、ソングライターである彼の類まれな人生とキャリアを端的に表した作品だ。

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