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スペインのネオクラスト、SVDESTADAの2021年アルバムが遂に完成。
今回もex.IctusのIvanがエンジニアを務めるKollapse Studioにて制作された本作は、2018年の1stアルバムのサウンドを更に追求していく。El Ego〜Khmerを渡り歩いてきたボーカリストMarioのエモーショナルな情熱の迸る表現は相変わらずだが今回は更に歌詞もより詩的になっている。またスパニッシュネオクラストの伝統的とも言えるマイナースケールで展開していく哀愁メロディを疾走感のあるビートに乗せ、楽曲もまた歌詞と並走するように進化していく。一見歌詞はストレートな表現よりも難解であったり抽象的であったりもするのだが、本作を聴き進めていくとアルバム全体がよりプログレッシブな構造となっていることと表現の方向性は一致している。それにしても彼は常に喪失の痛みを歌っているではないか。前世でどんな業を背負わされていたのか心配になってしまうのだが、それでこそスパニッシュネオクラスト。Ictusだってそこにあったのはルーザーの魂。
そして途中の楽曲では、もう涙腺が崩壊しそうなバンドネオンの音色が...これは...まるでピアソラではないか!進化したSVDESTADAのアルバムは、遂にピアソラ要素をも取り込んでしまったのか。かつてネオクラストの中にはストリングスを編成に加えたバンドがいくつか存在していた。しかし、スペインではそれはストリングスではなくバンドネオンでありタンゴだったということなのか。そうか、彼らが再び自身のアイデンティティと向き合った上で出した答えがこのサウンドなのだとしたら、そこにスペイン伝統のミンストレルは存在していたという仮説は成り立つのかもしれない。そう考えると、より詩的になっていた歌詞、伝統的メロディに回帰した音階、それらを現代に提示する彼ら自身のネオクラストサウンド...う〜〜ん、参りました。2020年代で未だ"ネオクラスト"を続ける奴らの本気です。
SVDESTADA
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