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日本のトップ・ミュージシャンたちを率い、秋吉敏子がモダン・ジャズの新しい形を問う意欲作。
アメリカで地歩を築いたトシコが凱旋帰国した際の記念すべき録音。
このレコードは、その音のハーモニーの精妙さと、そのオーケストレーションの組立てからみても、本質的に現代の音楽を代表するものですし、ジャズが国際的に普及し、しかもかなりのレベルに達しているので、ジャズ発生の地アメリカから遥か数千マイルも離れた外国でも、ジャズに対する相当高度の解釈と創造がなされていることを、このアルバムがはっきり示してくれたのです。 1964年の夏、第一回世界ジャズ・フェスティヴァル出席のため私は日本を訪れ、聴衆のセンスとあたたかい歓迎に大変心を打たれましたが、それにもまして大きな驚きは、日本の演奏家の大変な進歩でした。このフェスティヴァルに、日本人の演奏家のグループが3組出演しましたが、私の友入である秋吉敏子ほど素晴しい演奏を見せ、大成功を納めた人はいません。約10年前、彼女が初めてアメリカに来てから、敏子を知り、音楽家として尊敬し、友人として親しく心を許す仲になれたことを私は大変嬉しく思っております。彼女は並々ならぬ才能の持ち主で、10年前の渡米当時でさえ、モダン・ジャズには欠くべからざるリズム感やハーモニーの新しい使い方に対して、稀にみるすばらしい感覚を見せていました。 私自身の好みから言えば、彼女は現代最高の女流ビアニストですし、男女を問わずジャズ界に於ては第一流のソリストで、作曲兼編曲者の1人と言えます。 言うまでもなく、天来の素質に加え、アメリカに来て以来、アメリカでも一流のジャズメンと親しく付き合い、ともに演奏しながら勉強して来たので、彼女のその後の成長は著しいものがあります。(ライナーノートより)
ピアノ:秋吉敏子
ベース:ポール・チェンバース
ドラムス:ジミー・コブ
Japan Jazz All Stars日本ジャズ・オール・スターズ
海老原啓一郎:指揮/松本英彦:テナー・サックス/宮沢昭:テナー・サックス/岡崎広志:アルト・サックス鈴木重男:アルト・サックス/原田忠幸:バリトン・サックス/竹村茂:トランペット/森寿男:トランペット伏見哲夫:トランペット/日野皓正:トランペット/松本文彦:トロンボーン/片岡輝彦:卜ロンボーン青木武:トロンポーン/鈴木弘:トロンボーン
TOSHIKO AKIYOSHI / 秋吉敏子