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昨年夏にミニ・アルバム『Weird Energy』をリリースし、日本の蒸し暑いサマー・シーズンを心地良くクールダウンしてくれたサンフランシスコのメロウ・エレクトロニック・デュオ、ウィンドサーフ。その一翼を担うのがソーサラーことダン・ジャッドだ。ファイストとも縁が深いソフトロック・バンド、コール&レスポンスの元ギタリストにして、2011年にコズミック・ポップ・バンド、ショックを結成。昨年末にデビュー・シングル「Heaven」をリリースしたばかりの彼は、バンド活動を通じて育まれたメロディのセンスをダンストラックへと投影することで、その個性を際立たせてきた。
ソーサラーとしては、ロンドンのレーベル、Tirkより、2007年に『White Magic』、2008年に『Neon Leon』という2枚のアルバムをリリース。さらに、クリエイティヴ・パートナーであるサム・グロウとのプロジェクトであるウィンドサーフとしても、2008年にノルウェーのレーベル、Internasjonalからアルバム『Coastlines』をリリースしたほか、2009年には齊藤健介こと9dwと彼が主宰するレーベル、CATUNEの尽力により初の日本ツアーを行ったが、本作「Step Pyramid / Universal Vision EP」は長らく待望されていたソーサラー名義の久しぶりとなるリリースだ。
Aサイドの「Step Pyramid」は、ソーサラーらしいメロディックな展開を抑制し、明度の高いシンセサイザーやヴォーカル・サンプルのエディット、ループでフロアを爽やかなハメに導く、オールラウンドな現場仕様の1曲。一方、YouTubeにコラージュ映像がアップされているBサイド「Universal Vision」も、ファンキーなベースラインを下敷きにした短い尺のトラックに散りばめたギターやヴォーカル・サンプル、シンセサイザーの断片がブリージンな印象を残すDJツールとなっている。そして、「Step Pyramid」のリミックスはシティポップ・グループ、(((さらうんど)))の一員としても活躍著しい日本のデュオ、トラックス・ボーイズが担当。アシッド・シーケンスを加えるなど、変化を付けながらリズム・トラックをフロア向けにアップデートし、高揚感あふれる好リミックスとなっている。さらに「Universal Vision」のリミックスを手掛けるのは、ソーサラーと親交が深く、昨年、リミックス集『Nice to Mix You(Remix Works 2009-2012)』で日本デビューを果たしたベイエリアのベテラン・クリエイター、ビート・ブローカーが担当。こちらもドリーミーなシンセサイザーとフロア・フレンドリーなリズム・アプローチを通じて、オリジナルに凝縮された旨味をさらに増幅させた内容となっている。なお、ソーサラーは、3月に東京の新興レーベル、Diskotopiaのサブディヴィジョン、A Kind Of Presenceより「Island Rescue EP」のリリースも予定。本作を期に、にわかに活動を活発化させながら、新たなフェーズへと突入する。(Text : Yu Onoda)
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