PUNKスタッフによるオススメの1枚!!"STAFF REVIEW"

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  • 2019.03.08

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    2019年4月で「平成」が終わりを迎える。そう、始まりがあれば如何なる出来事にも終わりがあるのだ。
    そんな平成を反芻すべく、元年にあたる1989年のリリース作品を振り返る旅。<さらば、平成>



    MINOR THREAT / COMPLETE DISCOGRAPHY
    (帯・ライナー/歌詞日本語対訳付き)

    ディスクユニオン / DIS40O / 営業部:安藤

    オリジナルアルバムではなく編集盤の扱いにはあると思いますが、この作品を外す事は出来ないでしょう。1989年にオリジナル盤がリリースされた、言わずと知れたMINOR THREATのCOMPLETE DISCOGRAPHY。音のみならず、彼らが打ち立てたSTRAIGHT EDGEというライフスタイルは~、なんていう講釈も皆様何度も目にされている事でしょう。彼らの影響力の大きさはこの作品にずらっと羅列された曲名を見るだけでお分かりいただけると思います(バンド名やイベント名として見た事のあるワードがてんこ盛り)。そしてこの編集盤の利点は、まとめて沢山聴けてお得なんて短絡的なものではなく、初期のプリミティブなハードコアスタイルから、後期の実験性を取り入れていくスタイルへの変遷をしっかりと追う事が出来る点なのだと思います。正直初めて聴いた時にはそんな事まで考えていなかったのですが、諸々の時代背景や当時のシーンの考察などから得た情報がこの作品に、より一層の深みを与えてくれました。そしてまさかのイアンが出遅れる事になるʺ革命の夏ʺへと歴史は紡がれていく…。



    CYCLONE / FIRST OF THE CYCLONE MEN

    CRAZY LOVE / CLCD6250 / 新宿パンクマーケット:小室

    浪人時代ロクに勉強もせず小銭を稼いでは御茶ノ水の某レコ屋でガレージパンクのブートビデオを漁り、積み重ねた音楽知識を草加のマックでポテトとコーラをお供に友人(米屋の息子)と語り合うというのがとても楽しかったのですがある日その友人が雑誌BURSTを持参してきた。サイコビリーやべーんだよって。滅茶苦茶カッコよかった、というか知らなかった新しい世界に打ちのめされた。サイコ刈りの頭に衝撃を受け当時格好から入りたがるポーザーだった私は音を聴く前に人生初の茶髪を決意。翌日あんなに気に入っていたTHE WHOのパッチを縫い付けたミリタリージャケットを捨て、それっぽいファッションをしてないとなと渋谷のファイヤー通りで買った合皮のPコート(くそダサイ)を着こなしいざ開店直後の美容室へ。出来上 がった姿を見て似合う?似合わない?の不安を覚えながらも清々しく自宅に戻り胸張ってただいまー!母「どこのイモニーチャンですか?」...中学生の頃お年玉で買ったロンドンブーツをバカにされ玄関前で泣きながらカカトをノコギリで削った時のトラウマが蘇る。とりあえず白髪染めを買ってきてくださいと母に懇願し夕方には真っ黒に戻して以来一度も髪は染めてません。ところでイタリアのサイクロン、ルックス含めて最高ですね。当店サイコビリー担当女史曰くサイコ刈りが宇宙一カッコイイとのコトです。2曲目のサイクロンショックなんてモロにクロスオーバースラッシュですよ。スレイヤーがサイコビリー演ったらこうなるんじゃないかな?とも思わせる。同年リリース作としてはドイツのネオロカRUNAWAY BOYSの1stアルバム「MY LOVE」も捨てがたいですがこちらは既に廃盤となっています。



    OPERATION IVY / NERGY

    HELLCAT / 868931 / 新宿パンクマーケット:石谷

    町田から経堂までバスと電車で片道約1時間半かけて学校に通った小学生時代。 よくやってたなと今では思いますが、授業が始まるまでの時間は校庭でサッカーをするために毎朝6時頃には家を出て通学。通勤ラッシュの中、ランドセルを背負った半ズボンの男の子の事をサラリーマン達は守ることもなく、ほっぺたを大人の尻に挟まれながら拾ったジャンプを気合いで読む毎日。そう、毎日同じ時間、同じところに乗っていると顔なじみではないけど、知った顔が多数いるわけです。その中に一人の女子高生がいました。顔は全く覚えてませんが、遠くの学校に通っている、私と同じ境遇だったのでしょう。毎朝同じ電車に乗りなんとなく挨拶するようになり、なんとなく喋るように。2月のある日。いつものように挨拶をしていつものように「半ズボン寒くないの?」「余裕だし」何も変わらない通学路。そうこうしているうちに女子高生が降りる駅に。「これあげる」と渡された赤い包装紙の四角い箱。家に帰り伝えると親歓喜。今でも酔っ払うとその話を嬉しそうに話しだす始末です。 この企画に際し、久々にOPERATION IVYを通勤中の電車で聴いてると、そんな電車内のUNITY感溢れる想い出が蘇りました。 あの時の女子高生、もしこれを読んでたら連絡ください。何もしないので安心してください。大丈夫です、何もしません。本当です。半ズボンはいて待ってます。



    SURF RATS / STRAIGHT BETWEEN THE EYES


    RAUCOUS / RAUCD264 / お茶の水駅前店:宇津木

    来日公演の盛り上がりの記憶も新しい、UK初期サイコビリーレジェンドSURF RATSの2ndアルバム。
    サイコビリーを聴きだしたら避けては通れない永遠の名曲&定番曲「JUST LOOKING」を生み出した1stの陰に隠れてますがこちらもまったく負けていない名作です。前作同様OLD SCHOOLサイコビリーの良さが詰まったようなサウンド。やはり注目はRESTLESSもやっていた「BABY PLEASE DON'T GO」のかなりオリジナルアレンジを利かせたカバーでしょう。その他「TWENTY FLIGHT ROCK」「ROCKER」カバーも秀逸です。



    EXTREME NOISE TERROR / HOLOCAUST IN YOUR HEAD

    WESTWORLD / WW0082CD / 千葉店:内澤

    ハードコア好きでコレを嫌いな人はいないでしょ!ってくらいの大名盤、EXTREME NOISE TERRORの89年発1STアルバムです。日本人ハードコアの感覚で聴くならば昭和の香りがプンプンするアングリーでガッビガビでドッタバタに駆け回るステンチでダーティーな内容ですが、この企画で89年…平成元年作をピックアップするに辺り、リリースが平成元年であることにまず驚きました。久々に針を落としてみて聴くとやっぱり最高だったり、それでいて再録バージョンも聴きたくなってそっちも引っ張り出して聴き…なんだかつい流れで絶妙な頃、GRINDなんかをやっていた頃の音源もついつい流れで聴くという不思議な行為をしつつ「平成の流れの中でPUNK/HARDCOREシーンも大きく変化したけど、やっぱり変わらないものもあるなぁ…」みたいなノスタルジックさに浸ってしまいました。次の年号になっても、リアタイで聴いていない私めも興奮したように、若きパンクスが手にとって「うをを!」ってなってくれることを切に願う1枚です。



    FUGAZI / 13 SONGS

    DISCHORD / DIS36 / 立川店:中村

    1989年、まだ私がこの世に生を受ける前の話。平成元年日本はバブルの真っただ中、この名作は生まれた。88年にリリースされたSELF TITLEとMARGIN WALKERの2タイトルが合わさった13 SONGS。前述しているEP2タイトルは88年のリリースではあるが89年に2IN1としてCDでリリース。当時のハードコアシーンにおいてFUGAZIという存在は新しく、周りを驚かせたのではないでしょうか。タイトな演奏、特にGuy Picciottoのブリッジミュートは一級品である。もうFUGAZIについては多く語られているので今更語ることもないでしょう。思い入れとしてはリリースされ約20年後に初めて聴いた1枚であるが当時、音楽的教養がなく「渋い」の一言で片づけてしまい、理解ができなかった作品。年を取るにつれ感じる別の「渋み」。味覚が変わっていくように聴覚も変わり成長したと感じる味の良さ。老い朽ち果てるまでFUGAZIは聴き続けるだろう。ポストハードコア史を語るうえで欠かせない1枚、未聴の方は今すぐに、聴いたことある方もこの機会に聴き直してみてはいかがでしょうか。



    THREE / DARK DAYS COMING


    DISCHORD / DIS33CD / 新宿パンクマーケット:石井

    元MINOR THREATにしてDISCHORD共同経営者JEFF NELSONとGRAY MATTERのメンバーによって結成されたʺTHREEʺの唯一作アルバム(といっても解散後にリリースされたもの)。業務上関わる機会は多いものの正直DISCHORDに対する思い入れは薄かった自分ですが、ドキュメンタリー映画『SALAD DAYS』のエンディングで流れた「SWANN STREET」があまりにも名曲すぎて一撃でやられました。活動期間2年にも満たない短命だったためか意外と見逃されがちなんて話も聞きますが、Geoff Turnerの青臭さ溢れるボーカルにハマりまくる繊細なメロディ、それでいて構成なんかは当時のDCらしさもしっかり兼ね備えた文句なしの名作。続けていればDAG NASTYくらいの存在感を持ったバンドになっていたかもしれない…なんて勝手に思ってます。こちらの再発盤CDにはデモ音源が追加収録されているのでぜひチェックを。



    GORILLA BISCUITS / START TODAY

    REVELATION / REVATION12 / 千葉店:矢代

    REVELATION RECORDS、LATE 80's NYHCを代表するʺGORILLA BISCUITSʺの大名盤。イントロのファンファーレを聴いたら無条件でテンションが上がる『New Direction』を筆頭に、約25分間を駆け抜けていく疾走感とメロディセンスに惚れ惚れしてしまいます。もちろん速さだけでなくストレート・エッジ・バンドならではの緩急をつけたオールドスクールなテンポチェンジやシンガロングに加えて、ギターのズクズク刻んだりハーモニクスを用いたfrom NYCなメタリック感も随所に感じます。個人的に『Things We Say』から『Start Today』の流れがとても好きなので、平成の〆に2015年再来日の事を思い出しながら聴こうかと思います。



    EXCEL / THE JOKE'S ON YOU

    SOUTHERN LORD / LORD222 / 横浜西口店:斎藤

    昭和63年型PUNKSの私は平成と共に年を取り今年で31歳。過度なハードコアパンクの摂取により寝ているとおしりから血が出てくる身体になりました。平成と共に終わりを向えないようにしたいです。そんな私が紹介するのはこれまた平成の終わりに来日を果たしたヴェニス・ハードコアレジェンドの2ndアルバム。クロスオーバー・ハードコア・スッラシュの名盤としてはもちろんですが、ザクザク刻むリフに決して縦ノリと横ノリだけじゃないイーヴルな雰囲気もあり、ドゥーム好きもニヤリとするパートも。そんな事はもちろん知ってるよ人にもコチラは2016年にリマスター&新ジャケットの再発盤ですので、より良い音で当時の危険なヴェニスの香りをムンムンキメましょう。



    DOOM / TOTAL DOOM
    (帯・ライナー付き)


    ディスクユニオン / CDVILED04-O / 営業部:時田

    音楽性云々は今更語るまでもないと思うので私的な話を。このTOTAL DOOMを最初に手にしたのは中古で買った1989年リリースの旧規格盤CDの方でして、ふむふむなんて思いつつちょこちょこ聴いてたわけですが、何年か後にC.F.D.L.タケシ氏のライナーノーツ読みたさにこの帯ライナーCDを購入。再生してみて1曲目からまるで印象が違う!というか違う曲??それもそのはず、再発にあたって曲順がまるっと入れ替わっていて、冒頭に収録されたPolice Bastard EPのあまりのカッコよさにぶち抜かれ、続けざまに収録のNO SECURITYとのスプリット音源で完全に持っていかれてしまいました。元からちゃんと最後まで聴いとけって話ですが。そんな経緯もあってWAR CRIMES LP(旧規格盤の冒頭収録)より前述の2作品の方が圧倒的に好き、という極めて個人的なエピソードでした。それからDOOMってルックスがボロいけどビシッとしてるというかなんせクールだし、何より数あるハードコアバンドのなかでロゴが一番かっこいいと思います。木原氏/タケシ氏お二方のライナーノーツも興味深く非常に勉強になった思い出の一枚。



    SEDICION / EXTINTOS


    BAMBAM / BAM021 / 営業部:松口

    初期メキシカン・ハードコアを代表するSOLUCION MORTAL、HISTERIA、MASSACRE 68、ATOXXXICO、M.E.L.I.などに並び絶対に外すことの出来ないʺSEDICIONʺの1STアルバム。 欧米のハードコアに比べれば完成度は劣るものの当時のシーンの中では演奏力も高く、初っ端から畳み掛けるドラムに5秒で心を鷲掴みにされるRAWなメキシカン・ハードコア。曲は転調も多くシンガロングなパートもあったりしますが、何と言っても叫びまくるボーカルに疾走パート。南米ハードコア特有の土臭さも堪りません。 EXTINTOS=絶滅、メッセージとして動物愛護を強く打ち出してたのも当時のシーンでは珍しいんじゃないでしょうか。 このCD再発盤は通称:白ジャケの1STプレス(2NDプレスは黒ジャケでミックス違い)の音源とのことですが、リマスターされているようで音が良くなってるのが嬉しいような悲しいような。 明確な情報が少ないシーン故にリリース年が曖昧だったり、同内容でまた異なる3RDプレスも存在するという噂があったりするのも心をくすぐられますね。一部のバンドは再発や編集盤もリリースされてますので、奥深いメキシカン・ハードコアの魅力にぜひ取り憑かれてください。



    ALL / ALLROY'S REVENGE

    CRUZ / CRUZ006 / 営業部:牛頭

    パンクシーンにおいてʺDESCENDENTS/ALLʺの偉大さは説明不要でしょう。この2バンドに対しては愛しかないんですがそれは置いておきます。紹介するのはALLの「ALLROY'S REVENGE」。初代ボーカルDave Smalleyの脱退後、2代目ボーカルのScott Reynoldsが加入してから第一弾となる作品ですね。Scottの渋声が最高。「She's My Ex」はALLの大名曲として決してブレることのない失恋ソング。そしてドキュメンタリー映画「FILMAGE」ではオープニング映像と共に流れてましたけど、アルバム初っ端のインスト「Gnutheme」がポップセンス弾けまくりでお気に入りです。とにかくドラムの仕事ぶりが半端ない、やっぱBillのドラムは素晴らしいよね。他にも「Fool」「Mary」など名曲多数収録。ALLを聴くなら通っておくべき作品でしょう。錚々たるハードコアバンドが並んでいるこの平成元年特集の中で、ポップ/メロディックパンク史の重要バンドとして揺るがない存在感を放っているの半端ない。ところで皆さんDESCENDENTSの来日超楽しみじゃないですか???行く人は乾杯しましょうね。



    CHAOS U.K / THE CHIPPING SODBURY BONFIRE TAPES


    RADIATION REISSUES / RRS013LP / 営業部:青砥

    平成元年に生まれた自分としては、もうすぐ平成も終わるんだな~と考えると、何だか信じられないというか凄く感慨深いものがあります。CHAOS U.Kのこの3rdアルバムもそんな自分と同い年。もちろん生まれた頃にリアルタイムで聴いていたワケないんですが、青春パンク&メロコア漬けだった中学を卒業して晴れて高校生となり、もっと速くて激しくて野蛮な『ハードコア・パンク』という音楽に興味を持ち始めた頃に出会ったアルバムであります・・・つっても正確には4thアルバム『ENOUGH TO MAKE YOU SICK』が一緒に収録されているカップリングCDを中古でゲトったのが最初の出会いではありましたが。(あっちは既に廃盤)「CHAOS U.Kってバンド名超かっこいい!ハードコアっぽい!!絶対ヤバイっしょ!」という超単純なバカっぽい理由でバンド名買いしたのも覚えています。しかし正直残念な話、モダンなパンクやメロコアばかり聴いていた現代っ子の高1にとっては最初聴いても今いちピンと来ませんでした。俺にハードコアは早すぎたのか・・!とガックシ肩を落としてしばらくラックに寝かせる日々が続きましたが、とある日、思い出した様に手に取ってプレーヤーでふと爆音で聴いてみると、いつもとは違う感情がどこからか沸々と湧いてくる感じが・・「あれ??これすっげーカッコよくね?」という何とも言い難い不思議体験を経てその日に無事ハードコア・パンク童貞を卒業。全っ然うまく説明はつきませんが、思春期って大体そういう勢いだと思います。あの頃から十何年経った今聴き返してみても、初期パンクをそのまま高速化させた様な怒涛の展開の嵐で最高にカッコいい!ラストの怪しすぎる打ち込みのミックスとか完全に謎ですがそういったファニーなおふざけ感も好きです。渋いジャケも最高。



    DEATH SIDE / WASTED DREAM

    BREAK THE RECORDS / BTR064 / 営業部:佐々木

    このページを見ていらしゃる方々にとっては既に説明不要の作品でしょうが…。1989年にSelfish Recordsより発売されたʺDEATH SIDEʺ渾身の1stアルバム。80年代初頭から受け継がれし先鋭的なジャパニーズハードコアの真髄を潜めつつ孤高のスタイルを確立させ、のちに今日まで世界中のバンドに絶対的な影響と存在感を与え続ける「BURNING SPIRITS HARD CORE」サウンドの拍車をかけた1枚。約39分を一心不乱に駆け抜ける全18曲はリリースから30年経った今も色褪せない力を持った曲ばかり(ちなみに91年発売CDは Satisfy The Instinct E.P. が収録の全24曲)。まさに日本のハードコア史を語る上で欠かせない大名盤と言っても過言ではないはず。2017年にBREAK THE RECORDSより再発リマスターCD化され、(今のところは)誰の手に届く作品となりました。PCに取り込んでお終い、それも自由ですが。是非この素晴らしい作品を後世に伝えていくのが我々の務めではないでしょうか。


    【過去レビューはこちら】
    ■STAFF REVIEW vol.01号
    ■STAFF REVIEW vol.02号

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