「あなたを好きな理由」ジャケットについて語ろうじゃないか

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2026.06.05

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「あなたを好きな理由」 ジャケットについて語ろうじゃないか


夏は毎日バンドTシャツを着ちゃうディスクユニオン パンク・スタッフによる独断と偏見、偏愛まみれのディスクレビュー。今月はジャケットへの愛を語ります。


※これまでの「あなたを好きな理由」レビュー・シリーズはこちら!







OLEDICKFOGGY
「いいえ、その逆です。」


kamomekamomeの『Happy Rebirthday To You』に衝撃を受け過ぎて、そういう音を求めていた時に出会ったこちらのジャケ。当時は"極悪フォーク"的な文言で某ショップで展開されており、絵面的にも絶対探してる系のやつやん!と直感を信じてジャケ買いを致しましたが、良い意味で裏切られてしまいました。あれから15年ほどの年月が経っている事に若干引き気味ではありますが、あの日から私はオールディックフォギーの虜となり、当時飲めなかったお酒を嗜みながら聴く「カーテンは閉じたまま」がほんっとに沁みるわけ。

-吉澤(池袋店)





RIPCORD
「POETIC JUSTICE」


私個人の趣味で話しますと、まあ白黒だったり警察とか兵隊が映ってるジャケってUKのハードコアを感じさせてならなくて最高なわけでして。逆に、坊主頭が短パンTシャツで飛び上がっているのもUSのNYとかSxEを感じさせてくれて堪らなく良いものでして。まあ悩む悩む。
で悩んだ結果がこのRIPCORDの2nd アルバムなわけでございますけども。見てくださいこの自然派なジャケット。というか、もはや、ただ森なんでございますけども。ハードコアパンクをまったくと言っても感じさせないこのジャケット。そこから飛び出してくる音楽はというと。UKハードコアでありながらボストンハードコアの影響を受けた最高のサウンド。1stEPの激しさ猪突猛進音楽から洗練され、このバンドとして最高傑作とも言われてますね。個人的に一曲が30秒~1分ほどしかないところもハードコアな感じがして好きですね。この短さの中に詰まった激しさと暴力性、それでも整合性の取れた音楽。それが森の中に詰まったこの一枚。最高でございます。


-和田(池袋店)





Sods
「Minutes To Go」


70sPUNKにドハマりしたとき、ネットでたくさんの当時のバンドを漁っては聴いての繰り返し。その時に思わず2度見したのがこのアルバム。
ジャケットからにじみ出るこのTHE 70s UK PUNK感。
こんなのがダサい訳がないと思い、即買い。
見た目~サウンドまでUK PUNKなんだろうと思いきや、デンマークのバンド。
しかも、リリースが1979年と、ムーブメントの中では少し遅め。
そのためか、初期PUNK~POST PUNK~UK82 HARDCOREの橋渡しのようなサウンドのKILLER PUNK。70s UK PUNK中毒な私にとっては、色んな方面でやられた1枚。
UK70sシーンに影響を受けたのは間違いないと思う、Danish PUNKの隠れた名作。
ジャケのメンバーのツラのKILLER感とサウンドがマッチしている代表作。


-池田(池袋店)





AMERICAN FOOTBALL
「AMERICAN FOOTBALL」


まあ…自分は王道を往く『AMERICAN FOOTBALL』ですかね。
みなさんご存知世界一有名なEMO家ことリノイ州はアーバナの704 West High Streetにあるあの家。
聖地巡礼したいですねえ。
Google MAPで見ると意外と小さくてかわいい→https://ourl.jp/nGVof
こんなにアイコニックな家なんて野原家か野比家くらいじゃないですか実際のとこ。
2作目のアルバムであるLP2のジャケットはこの家の中なんですねえ!へえ~!
そんなアメフトですが4枚目のLP4が絶賛発売中!今までのアメフトとはひと味違いますのよ!
チョス!!


-高橋(池袋店)





Scream
「Fumble」


アメリカはワシントンD.C.が誇る伝説のハードコアバンド。
このジャケは、パンクバンドらしからぬ不気味さを醸し出していますよね。
1stのジャケも如何にもハードコアって感じで好きなのですが、こちらの5thは1度見たら忘れられない。
このアルバムで1回解散するという事実からも哀愁を感じます。
初期は軽速なハードコアサウンドで爽快感MAXでしたが、本作はかなりヘヴィネス。
エモコアとかポスト・ハードコアとかいう風にも言われてます。
90年代のオルタナティヴ・ロックみたいって言った方が、雰囲気伝わりやすいでしょうか。
まぁ、ジャンルの名前なんてマジでどうでもいいですけどね。なんて形容しても良いと思います。
本作でドラムを叩いているDave Grohlは、この後Nirvanaという名前のバンドに加入します。
このバンドも凄く良いので、ぜひ聴いてみてください。
さらにNirvanaも解散後、Foo Fightersという名前のバンドを結成します。
このバンドも凄く良いんですよ。ぜひ。
ギターのFranz Stahlも一時Foo Fightersに合流します。「My Hero」のMVとか出てますよね。


-アキラクロサワ(池袋店)





Soulcrap
「QUITE NATURAL」


ジャケットが好きというテーマで延々と喋っていたいです、寂れた喫茶店とかで。何かにつけて「ジャケが良い」「あんまり聴いたことない、でもジャケが良い」と言いまくってる自覚があります。ジャケットというものは本当に良いなぁと思います。特にレコード、大体31cm x 31cmというサイズ感も良い。飾って良し、眺めて良し、コレクションとしての存在感も良い。角がつぶれたり、折れたり、傷みやすいのもそれはそれで良い。その真四角のキャンバスにテーマ、インスピレーション、バンドの歴史とか、色味とか、素材感とか全部詰まっていて、それをアレコレ考察するのが大好き。正解は求めてない、勝手に考えるのが好きです。もちろんCDも良い。両掌に収まる小宇宙だと思ってます。自分が以前レコードをリリースさせていただいた時、デザイナーさんにレコードジャケットのデザイン起こしをお願いしたのですが、背にアーティスト名とタイトルを入力する際、「こんな細いとこに入れるの?」とびっくりされ、「そうだよな、レコの背って細いよな」と改めて思ったりしました。そう思うといろんなレコードの背の印字がズレてたりするのも趣深くていとをかしです。
さて、自分の大好きなレコードジャケットをひとつに絞るなんて酷ですが、それでも挙げさせていただくならばアーティストの「カッズ ミイダ/三井田一成(みいだかずしげ)」氏です。様々なグラフィックアートやドローイングを手掛け、バンド”The Soulclap(Soulcrap)"ではパーカッションを担当されてます。(たまにボーカルもされますがそれがまたスイートで最高なんですよ。)ミイダ氏のアートワークの素晴らしさは色使い、モチーフ、躍動感、世界観、そのどれも、なんですけど、なんだろう。その絵の向こうに広がる生活とか、歴史とか、もちろん音楽も、様々な背景を感じられるところです。文字にするのも無粋ですので、ぜひ見てみていただきたい。都内だと、渋谷東急プラザ2Fのビームスの店内で、見上げるとド迫力の天井画を見ることができます。(京都のビームスにもあるとのことでいつか行きたい)”吉祥寺のブラジル”ことWorld Kitchen BAOBAB の壁画も絶品です。BAOBABで氏の壁画を眺めながら最高の音楽にまみれていると、時間、国、色んな柵を忘れる旅のような感覚になります。
ちなみに”吉祥寺のブラジル”は私が勝手に言ってますし、ブラジルに行ったことはないです。でもきっと、これが氏がブラジルで見た景色と空気感なんだろうなぁと、これまた勝手に考察してます。ある時、このバオバブで氏のライブ・ドローイングを拝見した時は本当に感動しました。複数の小さなキャンバスを組み合わせたうえに絵が描かれ、それらがひとつひとつ独立した作品になりつつも、全体でまたひとつながりの大きな作品になるという、映画のようなストーリー性と、アートは生物なんだなぁと実感いたしました。
そんなこんなで今回は僭越ながらアーティスト・カッズ ミイダ氏をご紹介させていただきました。バンドもとにかくルーディーでカッコいいのでオススメです。氏が手掛けたジャケットは数多く、その中でも大好きな「QUITE NATURAL」を今回は掲載させていただきます。


-笹野(商品部)





CHIRIST ON A CRUTCH
「SHIT EDGE AND OTHER SONGS FOR THE YOUNG AND SENTIMENTAL +SPREAD YOUR FILTH」


88年1st、'90年EP、そして’91年2ndとキャリアを通して最高な作品を連発していたLate 80'S USの雄 Christ On A Crutchが、空白期間を経て'97年にリリースした3rdと1stのリイシュー?をコンパイルした2枚組LP。
1stは言わずもがな、3rdの方はEPの2曲がまんま収録されておりまして、大名曲"You Crack Me Up"がとにかく最高。後にSunny Day Real Estate、Foo Fightersでプレイするメンバーも在籍しており、この時点で微かに香るエモ~ショナルでオルタネイティヴな風味も良い味出してます。

しかしそのすべてを凌駕するジャケットのひどさ!!!!!!


-西谷(新宿パンクマーケット)





COWBOY KILLERS
「PRESS AND RUN LIKE HELL」


職業柄今まで数多のジャケットを手に取って拝んできましたが、情緒とかワビサビとかすべて含めて、こんなに味わい深いジャケットは他に見たことがない。
作品自体、世に出した時点で「受け取り側に委ねられる派」、はたまた「作り手のメッセージを受け取るべく考察する派」、そのどっちが正解かの論争がたまに起きますが、そんな事がどうでも良くなるくらいこのジャケットにはストーリー性しかなく、メッセージ性が皆無、頭に浮かぶのはなぜこの2連写真をチョイスしたのかが大半であり、微笑ましくもあり、その日の体調によっては切なくも見える。とにかく味わい深く大好きなジャケット。

ちなみに音はLATE 80'S UK HC/MELODICで非常に格好良し。「BEST PUNK ROCK IN ENGLAND, S0N」にも収録されておりSNUFFY SMILE界隈では認知度が高いバンドです。店頭で見つけた際には買わなくて良いので、ジャケットの向こう側に広がるストーリーに想いを馳せてみてください。


-金社宅(商品部)