【PUNK担当オススメの1枚!!】 月刊特集「俺の~シリーズ(POWERVIOLENCE 編)」

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  • 2017.03.01

    2017.03.01

    「俺のPOWERVIOLENCE」

    ディスクユニオン各店パンク・スタッフが「思い入れ」だけでセレクトした"POWERVIOLENCE"
    「スピード」に取り憑かれし亡者達を篤とご覧あれ。

    ※画像クリックで商品をご覧いただけます。

    ARTIST : NO LESS ARTIST : BASTARD NOISE AND KALMEX AND THE RIFFMERCHANTS
    TITLE : LESSONS 93-98
    TITLE : ULTRA SONIC HOLOCAUST
     担当者 : 渋谷パンク・へヴィメタル館 / 松本  担当者 : 渋谷パンク・へヴィメタル館 / 時田
    CAPITALIST CASUALTIESやNO COMMENT辺りがパワーヴァイオレンスの正統派だとすると、このNO LESSやAGENTS OF SATANとかは反主流派で日本では当時いまひとつ人気はなかった記憶がありますが、改めて聴き直すと後者の方が文字通りパワーヴァイオレンスを体現しているなぁと思います。やっぱりパワーヴァイオレンスっていうと曲が速くて短いのはもちろんだけど、緩急ある絶対的な加速度と、ヒップホップやサンプリングを取り入れたカリフォルニアのチカーノ文化の雰囲気を感じさせているのが魅力なんだなと最近痛感したんですが、NO LESSなんてほんとズバリって感じです。良い意味でオシャレではなく悪い感じで、ギャングっぽい雰囲気もいいですね。この感じ、現行パワーヴァイオレンスに継承されているように感じるのは私だけでしょうか? あとパワーヴァイオレンスはシングルというフォーマットに魅力が集約されているので、アルバムではなくこういう編集盤だと魅力が損なわれていないのでいいなって思います。



     
    POWER VIOLENCEと呼ばれるような音源はここ数年まったく購入していなかったのですが、これは迷わずゲットしてしまいました。NO LE$$、AGENTS OF SATAN etcのカリフォルニアはレッドウッドシティー"DANKCORE"勢により2000年代前半に結成、アルバム2枚を残し一部の好き者からカルトな支持を得ていたKALMEX AND THE RIFFMERCHANTSの、御大BASTARD NOISEとのコラボレーション作品。BASTARD NOISEの作品リリースでおなじみ?Hear More!からの2014年リリース。 KALMEXとしては久々の音源でしたが、ストーナーロック、デスメタル、サイケデリック、etcのちゃんぽん電波サウンドは健在で変態。ネジの外れた展開の連続に、SEやサウンドコラージュ、多様なエフェクトも絡めて一枚通して聴かせてしまう手腕はさすがベテラン。インスト主体ですが要所でおなじみの太い怒号とサル声絶叫も飛び出してきてニヤリとしてしまいます。BASTARD NOISE的な要素はたまに入るノイズくらいなのでKALMEXの新作アルバムと捉えてもいい内容。POWER VIOLENCEファン必聴!とは言い難いサウンドですが個人的に大好き。若手の台頭やベテランの復活などのシーンの盛り上がりとは一切関係のない一枚。サウンドと呼応した気色悪いアートワーク満載のブックレット付。限定500枚ながらまだ余裕で購入可能な模様。 
     



    ARTIST : COMBAT WOUNDED VETERAN
    ARTIST : WEEKEND NACHOS
    TITLE : I KNOW A GIRL WHO DEVELOPS CRIME SCENE PHOTOS TITLE : APOLOGY
     担当者 : 吉祥寺店 / 中村   担当者 : 千葉店 / 矢代
    USはフロリダの暴走激カオティックファスト軍団Combatwoundedveteranの唯一のアルバム「I Know A Girl Who Develops Crime Scene Photos」、初めて聴いたとき脳天を撃ち抜かれる音のヴァイオレンスっぷりに殺られました。90年代初頭のパワーヴァイオレンスの影響が色濃く見られるがReversal Of ManのメンバーがいることからかEbullitionな音の雰囲気、またどことなくキャッチーさを感じさせる。聴けば聴くほど頭が悪くなっていく錯覚に陥ってしまうので聴くときは自らの知能指数を下げて聴くこと推奨します。アルバム自体19曲20分足らずに終わってしまうので「もっと聴かせてくれよ!!」と求めてしまうこと間違いなしの中毒性、これは麻薬です。テンション上がって叫んだり走り回ったりしないようにご注意を。


     
    現行HARDCOREシーンを確立したバンドと言っても過言ではないWeekend Nachosの'16年発表ラストアルバム。魅力は90'S POWERVIOLENCEバンドに負けず劣らずなスピード感とパワー、そこに加わる「あれ、急に聴いてるバンド変わった?」って誤解してしまうくらいに過激なBEATDOWNかなと思います。そんな凶悪要素がふんだんに詰まった楽曲はDOOM、EXTREME、BRUTALなど様々な言葉で形容されておりますが、現代風に言ってしまえばとにかく「「ヤバい」」です(←古い?)。ライブ映像とかで曲中に終始モッシュが発生してる光景とか見ると思わず笑ってしまいます。本作品において私がお薦めする曲は表題曲の「APOLOGY」です。各作品、最後の曲には5分以上の激重な楽曲が収録されているんですが、こちらは約10分に及ぶ超大作。途中に流れるピアノの演奏者がEMOシーンの超有名人Mike Kinsellaというのも注目ポイントです。先月行われた地元シカゴでのライブを最後に解散してしまったのはとても残念ですが、この一枚を爆音で聴いて憂鬱を吹き飛ばしてしまいましょう。



    ARTIST : VA (TOMORROW WILL BE WORSE) ARTIST : SLIGHT SLAPPERS
    TITLE : TOMORROW WILL BE WORSE VOL.4 TITLE : MOONLIGHT
     担当者 : 営業部 / 青砥  担当者 : 営業部 / 小泉
    激速レーベルSOUND POLLUTION名物の日米ファストコア/パワーバイオレンスコンピの第四弾。このシリーズは本当にハズレがなくて、特にVOL.1なんかは超豪華メンツで構成されていてレジェンド級名盤と語り継がれていますが、超個人的な話でいえば、自分は初めてファストコアというものを意識して高3の冬ぐらいに買ったこのVOL.4にむちゃくちゃ衝撃を受けました。米国勢の収録バンドは過去2度の来日公演も凄まじかったはずの巨漢フィメールVoが印象的なVOETSEK。(超行きたかったです・・。)これに収録されている「VENOM」という曲が好きすぎて謎に大学時代コピバンまでやってしまったRUNNAMUCKS。超絶速過ぎてドラムがもはや人間なのか疑うレベルのパワーバイオレンスサウンドを展開するTHREATENER。対する日本勢はHiroe-ValueさんがVoだった頃のNO VALUE。激烈ノイジーな演奏に対してブラストはマジでタイト!本当かっこいいッス。ガレージパンクとファストコアを見事融合させて激チープな音質でショートチューンを連発しまくるTHE SPROUTS。そしてトリは4分19秒というファストコアとしてはかなり長尺、そしてバンド最後の音源となってしまった「Chocolate」1曲のみで参加のFASTS。某氏も仰っておりましたがこのFASTS1曲の為に買っても問題ないぐらいの大名曲!もはや優勝ですね。ちょうど同時期に買ったスラスラのアルバムと合わせて聴き狂い、実家の自分の部屋で独りモッシュしまくっていたのを思い出すと泣けてきます。というワケで、いつの日か第五弾がリリースされる事を待ち望んでいるのはきっと自分だけではないはず・・。 FAST/POWER VIOLENCEに初めて触れた十代の頃、当時勤めていたレコード店の店長に教えてもらったのが「Slight Slappers」通称スラスラでした。「速い曲が聴きたい」と言った小娘の要望に答えて教えてくれた楽曲が、速すぎてさっぱり理解が出来ず、けど何とか自分の中で消化したいと、轟音で酷いノイズの塊を、脳みそが溶け出してしまうんではないかと危惧しながらノリ方も分からず聴いたものでした。2012年のこのアルバムは、前作より6年振りにアルバムが出た!と狂喜乱舞しながら聴いた12曲、あっという間の18分弱。猛烈にノイジーでひたすらに速く短いサウンドと、複雑な楽曲構成なのにガッチリ聴かせる高い演奏力、ずっと沸点を保ったままのテンションで駆け抜けていくかと思えば、時折奏でられるミドルテンポでキャッチーな名曲にグッ胸を締め付けられ、そのアメとムチ的な緩急に興奮は最高潮。言わずもがな、大名盤です。スラスラの良さは音源だけではなく、完全に気が触れてしまっているかのような変態的なライブは楽曲に反して観客全員が笑顔で多幸感に包まれ、ただただカッコ良い!楽しい!と思わせてくれるからまた凄い。この相反する要素全てを魅力に変え、聴く者、そして観る者全てに強烈なインパクトを与え虜にするスラスラ、私の中では永遠にアイドルです。もはやレビューではなくなってしまいました。すみません。


     


    過去のシリーズはコチラ↓↓
    「俺の~シリーズ(メロディック編)」

    「俺の~シリーズ(サイコビリー編)」
    「俺の~シリーズ(UK 80'S ハードコア編)」