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ボン・イヴェールのドラマーとしても活躍するマルチ・インストゥルメンタリスト、S. キャリー待望の最新作!
■ブラック・ヴァイナル、アルバム音源ダウンロードコード付き
エス・キャリーの最新作『ハンドレッド・エーカーズ』は自身がプロデュースし、エンジニアと共同プロデュースにザック・ハンソンとクリス・メッシーナを迎え制作が行われた。レコーディングは主にウィスコンシンのフォール・クリークにあるエイプリル・ベースで行われ、3曲のバック・ヴォーカルにゴーディが参加、スフィアン・スティーヴンスのケイシー・フベアも楽曲制作に名を連ねている。まだストリングスのアレンジはボン・イヴェールやスフィアン・スティーヴンスのロブ・ムースが手がけ、アート・ディレクションと撮影はキャメロン・ウィッティヒが行った。
2014年にリリースされ、The New York Times、Pitchfork、T: The New York Times Style Magazine、Relix、Under The Radarをはじめ、数々の有名媒体で高く評価された『レンジ・オブ・ライト』に続く待望のサード・アルバム『ハンドレッド・エイカーズ』は間違いなく、キャリーのキャリアの中で最も強く成熟した楽曲で構成された、地に足がついた自信作と呼べるだろう。その根本は、人生において本当に必要なものがなにかを訴える詩的な論文としてのアルバム、持ちこたえる力を重んじる、驚くほどに実利的なアート・プロジェクトといえる。キャリーは自身とリスナーに、よりシンプルな暮らしへの回帰における、実現不可能に近い理想に近づくために、周囲の人々を愛し、個々の傷を癒すことを課題として提示している。
エス・キャリーは『ハンドレッド・エーカーズ』において、ギター、シンセ、ペダル・スティール、ストリングス、ドラム、パーカッションをメインに小規模で集中した楽器の構成を組んでおり、彼の柔らかなヴォーカルがその中心に据えられ、これまでになくはっきりと前面に打ち出されている。結果として、そのプロダクションは、アルバムに横たわるメッセージである"シンプルさの中にある美"を繰り返し強調するものとなった。彼の過去作におけるスティーヴ・ライヒを思わせる反復に替わり、よりトラディショナルな曲構造を多く用いたものの、その新たなバランスはある種のユニークさを留めている。詩的でありながらも明敏な楽曲のコレクションは、自身を明るく照らしつつ、互いにきつく結びつき、強力なアルバムを紡ぐこととなった。
S. CAREY / エス・キャリー