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85年作が最新リマスター&未発表音源を追加収録したエクスパンデッド・エディションで2CDリイシュー!
70年代以降のポップ・カントリー・シンガーの草分け的存在にして、グラミー賞受賞歴14回という名実ともにアメリカを代表する女性ヴォーカリストEMMYLOU HARRIS。69年のデビュー以降数多くの名作を世に送り出し、その音楽業界への多大なる貢献を称え2018年のグラミー賞では「特別功労賞生涯業績賞(LIFETIME ACHIEVEMENT AWARD RECPIENTS)」に選ばれたことも記憶に新しいところ。
彼女自身が「カントリー・オペラ」と呼ぶ彼女にとって最もパーソナルな作品とも言えるコンセプト・アルバム『THE BALLAD OF SALLY ROSE』が、最新リマスター音源+未発表デモ音源などを多数収録したエクスパンデッド・エディションとなって甦ります。
この作品は、彼女に大きな影響を与えたGRAM PARSONS(1973年死去)と過ごした短い期間の出来事をベースにしたコンセプト・アルバムとなっており、彼女自身ツアー中に別名として使っていた「SALLY ROSE」というキャラクターの物語を綴っている作品。それまでは他の作家たちの楽曲をメインで歌っていた彼女ですが、今作では彼女と当時パートナーでもあったPAUL KENNERLEYとの共作による楽曲をメインにしており、スロウ・バラッドを中心とした構成で透明感のある彼女の歌声を堪能できるまさに隠れた名盤です。
愛する人であり、師でもあった、一人のミュージシャン(彼はハードな人生を送り、大酒飲みだったが、とあるツアー中に殺されてしまう)との関係を綴るこの作品、実際に形にするまでには何年もの時間が必要だったという。「1982年頃にこの作品のアイデアが浮かんできたの。ちょうどブルース・スプリングスティーンの名作『NEBRASKA』がリリースされて、その内容にとても衝撃を受けた頃だった。そのアルバムを聴いて、いわゆる(他の人の物語を歌う)通訳者としての自分という心地良いスペースから踏み出し、フルタイムのソングライターとしての未知なる領域へと進んでいこうと思ったの」
このアルバムのハイライトとも言うべき楽曲はカントリー・チャート14位を記録した"WHITE LINE"や、ウェイロン・ジェニングスがリード・ギターを担当する"RHYTHM GUITAR"といった楽曲。またEMMYLOUと共に女性御三家と呼ばれるDOLLY PARTONとLINDA RONSTADTもアルバム全編でその美しいハーモニーを披露しています。ちなみに2年後には3人でのアルバム『TRIO』を発表、400万枚以上のセールスを記録、グラミー賞2部門を受賞するヒット作を生み出しています。
今回発表される2枚組エクスパンデッド・エディションには、1枚目にはオリジナル収録楽曲の最新リマスター音源を収録、2枚目には未発表となっていた10曲のデモ音源を収録しています。
EMMYLOU HARRIS / エミルー・ハリス