女優としても有名なナンシー・プリディは、1960年代のグリニッジ・ヴィレッジでシンガーとしても活躍しており、最初はビターエンド・シンガーズのメンバーとして、のちにはレナード・コーエンのデビュー作『SONGS OF LEONARD COHEN』にバック・ボーカルとして参加するなどして腕を磨いていました。本作はフィル・ラモーンが制作を担当し、バーナード・パーディらが参加して録音された彼女のソロ・デビュー作(1968年)です。実験的なアレンジと、美しくも儚い彼女のヴォーカルが作り出す世界は、マーゴ・ガーヤンの『TAKE A PICTURE』と並び称されるフィメール・ソフト・サイケの名盤として評価されています。