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タカダワタル青年、17歳。ミュージシャンになる前に感じていたすべてのこと──。
没後10年を迎えるフォーク・ミュージシャン=高田渡。
彼の、17歳から21歳にかけての日記が発見された。
まだ本格的に音楽活動を始める前の彼自身の、そして日本フォーク・シーンの黎明期の、
甘くてせつない“青春の記録”。
解説=中川五郎、高田漣
今、ぼくはアメリカのフォーク・ソングを学びたいと思っている。(…)
ぼくはいままで、本当に一生をかけようとこんなに強く思ったことはほかにはありません。
ですから、絶対煮物にしてみせます。そしてそれを生かしつづけます。
芸術は大衆の中から生まれ、大衆の中に、大衆とともに生きるべきものです。
ぼくはかならずやりとげます。何年かかっても……。
1966・3・16、高田渡(17才)
(本文より)
WATARU TAKADA / 高田渡