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《「タラブ」をもたらす音楽の魅力に迫る》
「ジャミーラが歌っているあいだ、そこに居た一同はタラブに陥っていた」「私はタラブを求めて歌うのであり、金銭を求めて歌うのではない」(本書より)。
心の高まりを意味するアラビア語の「タラブ」。アラブ音楽は、聴く人にも演奏する人にも「タラブ」をもたらすという。人を魅了するその音楽とは、いったいどのようなものなのだろうか?
本書は、アラブ民族が中東・北アフリカを舞台に営々と育んできた音文化のなかでも、音楽に焦点をしぼり、通史、特徴、近代的展開、楽器などさまざまな面についてわかりやすく解説する。
西洋音楽とアラブ音楽の双方に造詣の深い著者が、ヨーロッパ・キリスト教世界とアラブ・イスラーム世界の接点という特殊な立ち位置から、アラブ音楽へのアプローチを試みる。
[目次]
序章 アラブ音楽、あるいはイスラームの音楽?
第一章 歴史のなかのアラブ音楽
I 起源
1 伝説と神話
2 イスラーム以前のジャーヒリーヤ時代(五〇〇―六二二年)
II イスラームの状況―古典音楽の形成と発展
1 イスラーム文明での音楽の位置
2 初期イスラームにおける音楽
3 ウマイヤ朝時代(六六〇―七五〇年)
4 アッバース朝カリフ期の黄金時代(七五〇―一二五三年)
5 アンダルシアの革新
第二章 アラブ音楽の原理と特徴
I アラブ音楽と西洋音楽
II 音階法、旋法、リズムの体系
第三章 近代の復興運動とアラブ芸術音楽
I 伝統的形式と、十九世紀ヨーロッパの影響
II 近現代楽派
1 エジプト
2 レバノン
3 イラク
4 アラビア半島と湾岸地域
5 イエメン
6 マグリブ
第四章 民衆音楽
I アラブの音楽言語の二重性
II 特徴
III ジャンル
IV テーマ
第五章 楽器
I 古典音楽の楽器
1 弦楽器
2 管楽器
3 打楽器
II アラブ民衆音楽の楽器
1 弦楽器
2 管楽器
3 打楽器
訳者あとがき
参考文献
索引
SIMON JARGY / シモン・ジャルジー