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2023年11月来日!
驚きの美音
カザルス弦楽四重奏団による自然に歌うような≪フーガの技法≫
★スペインが誇る弦楽四重奏団、カザルス弦楽四重奏団。しばしば来日しており、その自然かつ美しい音色に貫かれた音楽は広くファンを獲得しています。今回の彼らの新譜は、バッハのフーガの技法。ディスクの最初の一音めから、ただならぬ美しさに驚かされます。彼らが録音場所に選んだのは、サヴァールも録音を行っているカルドナ城修道院。美しく自然な残響で、非常にぜいたくなサウンドです。美しさをたたえた音色で奏でられる4本の線が、冒頭のシンプルなフーガから、より精巧な変奏曲やカノン、そして頂点となる不完全な最終フーガまでを、非常に自然に、気負うことなく描いていきます。さらに、「コントラプンクトゥス14」(未完の三重フーガ)をニ長調の和音で終止させ、つづいて≪フーガの技法≫の初版の楽譜に収められているコラール≪汝の御座の前に われはいま進み出で≫ BWV 668に入るという試みでディスクを締めくくります。このコラールは、バッハが死の床で書いたといわれていたもので、≪フーガの技法≫の初版譜に掲載しようというアイディアが誰からのものかはわかりません。しかし、このコラールは≪フーガの技法≫という傑作に対する賛辞、あるいは離別の曲のようでもあります。カザルス弦楽四重奏団の≪フーガの技法≫の演奏は、自然に歌うような演奏で、対位法の複雑に絡み合う線にからめとられてしまうようなことはありませんが、それでもフーガの技法の特殊な空気の後にこれがあると、なんだかとてもほっとするCDのしめくくりとなっています。
(キングインターナショナル)
【収録内容】
J.S.バッハ:フーガの技法
フーガの技法 (BWV 1080)
コラール≪汝の御座の前に われはいま進み出で≫BWV 668
【演奏者】
カザルス弦楽四重奏団
〔ヴェラ・マルティネス・メーナー(ヴァイオリン)、アベル・トーマス(ヴァイオリン)、ジョナサン・ブラウン(ヴィオラ)、アルナウ・ト-マス(チェロ)〕
録音:2022年3月、カルドナ城修道院
(CD) 64'36"
輸入盤・日本語帯・解説付
CUARTETO CASALS / カザルス四重奏団
1997年結成の弦楽四重奏団
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