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巨星墜つ ! アルゼンチンの風雲児カルロス・パイタ逝く
図らずも追悼盤になってしまった新盤
熱狂的なクラシック・ファンの間でカルト的な人気を集めるアルゼンチン出身の指揮者カルロス・パイタが2015年12月19日にスイスで急逝しました。彼は1932年にアルゼンチン・ブエノスアイレスの裕福な家庭に生まれ、フルトヴェングラーに深く傾倒して指揮者を志し、渡米してアルトゥール・ロジンスキに師事。当初はオペラ指揮者として活躍しました。1968年にはDECCAと契約し、その頃録音されたワーグナー管弦楽曲集はフランスACCディスク大賞を受賞しています。やがてLODIA レーベルを立ち上げてからは自分のやりたいレパートリーだけをやりたいようにじっくり時間をかけて演奏、録音するスタンスを取り、特にフルトヴェングラーを崇拝するパイタは19世紀的なドラマティックな演奏を志向、その過剰な演出とあざといまでの盛り上げ方が批判を受ける一方で「ステレオで聴けるフルトヴェングラー」と大絶賛されました。
さて、ここ数年はぽつりぽつりと録音年代不明のディスクが出る程度でしたので、久々に新譜が出るらしいとのニュースに期待を膨らませていたところ、突然、この訃報。残念ながらこの新盤が追悼盤になってしまいました。しかしプログラムはパイタが最も得意とする国民楽派。録音年代は不明ですが、爆演指揮者の名に恥じないパイタ節が炸裂します。タラス・ブーリバはライヴ録音で終演後には盛大な拍手も収録されています。途中、感極まったパイタが旋律をオーケストラと一緒に歌っている箇所があります。、またドヴォルザークの第8番は既出の演奏ですが、終盤の美しさはたとえようがありません。最後の19世紀型爆演指揮者のまさに白鳥の歌が集約された一枚です。
※一部に、マスター・テープに起因すると思われる音質の劣化、およびクロストークがございます。予めご了承下さい。
(資料提供:東武ランドシステム)
【収録内容】
(1)スメタナ:シャールカ(わが祖国より)
(2)ヤナーチェク:狂詩曲タラス・ブーリバ
(3)ドヴォルザーク:交響曲第8 番
【演奏者】
カルロス・パイタ(指揮)
(1)(2)フィルハーモニック交響楽団
(3)ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
【録音】
年月日不明 (ステレオ、[2]=ライヴ)
[収録時間=67:14]
CARLOS PAITA / カルロス・パイタ
アルゼンチン出身の指揮者(1932-2015)