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ポップとエッジの水際に立つthe cabs、その大いなる可能性
4 月に発表された1st mini album『一番はじめの出来事』に続く新作は、the cabs がデビューからわずか半年の間に飛躍的な成長を遂げたことを証明する一枚。元々同世代の中では突出したプレイヤビリティを持つ3 人は、さらに個々のスキルを向上させ、よりスリリングかつ、高いインテリジェンスも感じさせる見事なアンサンブルを奏でている。繊細さの中に強い意志を感じさせる首藤義勝の歌声、暴力的な中に若さゆえのナイーヴさも秘めた高橋國光の絶叫、中村一太の爆発的なドラミングのコントラストも、前作以上に鮮やかである。
また、まだまだ発展の途上にあるとはいえ、ポップに振り切れることなく、エッジの立った刺々しさを維持していることは大きな個性と言っていいだろう。この棘があるからこそ、彼らの世界観の背景にある儚さがより強調されているのだ。
ポップとエッジの水際に立ち、その双方からの支持を集める可能性を持ったバンド、それがthe cabsである。
THE CABS