謎多きオーストラリアの中華系マレーシア人、LEONG LAU。STRAWBERRY RAINから1975年のファースト『DRAGON MAN』が再発、その後LEFT EARから77年のサード『THAT RONGENG SOUND』も再発されるなど、近年注目を集める異才ですが、本作はファーストとサードを繋ぐミッシング・リンク的な1枚。というのも1976年のセカンド『MOTHER NATURE ROCK FESTIVAL』はコピーが現存しないと言われる全くの幻盤。本作はそのセカンドからカットされたとされるシングルの復刻盤となっております。
複雑な構成を持つ、オーガニック・グルーヴ的ラテン・ジャズ・ロックで、LIGHT OF SABAにも通じる独特のメロディとリズム感が炸裂する"Late Night Flyer"、哀愁のメロディと、CANのエキゾ路線に通じるような不思議なジャズ・ロックを聴かせる"One Dimensional Man"、両方とも生音系のフロアに映えまくるKILLERです。オーガニック/バレアリックは勿論、エスノ・ニューウェーヴにも相性抜群の活躍頻度が高そうな1枚。正直今まで再発されてきたアルバムの度の曲よりも内容が良いです。お買い逃しなく。
