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2019年(日本盤は2020年1月)に約10年ぶりのニュー・アルバム『スプレッド・ザ・フィーリング』をリリースしたパーニス・ブラザーズ。1999年にサブポップからリリースされた彼らのファースト・アルバム『Overcome By Happiness』は、90年代のUSインディー・ポップの金字塔的大傑作として今なお語り継がれている。リーダーでソングライターのジョー・パーニスは、ザ・スミスの名作『Meat Is Murder』を一冊丸ごと取り組んだ論評本(『33 1/3』シリーズ)がベストセラーになるなど作家としても才能を発揮しているが、ソロとしてもマイペースに作品を発表し続けている。特にBandcampなどを通じてリリースされている近年のアコースティック・ギター弾き語り作品は彼にとってのライフワークのような存在。
パーニス・ブラザーズ前身バンドであるスカッド・マウンテン・ボーイズ時代から変わらぬホームグラウンド、マサチューセッツに暮らす現在のジョーのナチュラルな目線から、デビュー当時と変わらぬみずみずしいメロディと歌が綴られている。本作『Could It Be Magic』はそんなジョー・パーニスが2020年のコロナ禍に制作され、Bandcampで公開された最新作。6月にやはりBandcampで発表されたアルバム『Richard』から僅か4ヶ月のスパンで届けられた今年2作目のソロとなる。しかも、全曲バリー・マニロウの曲という暴挙(?)。「哀しみのマンディ」や「コパカバーナ」などのヒットで知られる、今年77歳を迎えたアメリカの人気ポピュラー・ミュージック歌手であるバリー・マニロウの人気曲に、ザ・スミスをフェイヴァリットに挙げるようなジョー・パーニスが挑むミスマッチングなカヴァー・アルバムになっている。しかも、「コパカバーナ」こそとりあげていないが、全8曲がバリーのベスト選曲とも言える代表曲がズラリ。フランク・シナトラの作品をとりあげたりクリスマス・アルバムなどを多くリリースしてきたアメリカ・エンターテイメント界の功労者、大ベテランの曲をジョー・パーニスは見事に自分に引き寄せて歌い上げている。歌と演奏、録音はジョー・パーニス自身。マスタリングはジェフ・リプトンとマリア・ライスが担当。USインディー・ロック好きはもちろん、バリー・マニロウ好きにもオススメの1枚だ。
JOE PERNICE / ジョー・パーニス