林亭『夜だから』紙ジャケにて新装発売中&【特典&試聴あり】林亭36年ぶりのセカンド・アルバム!!!

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2009.05.14

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林亭『夜だから』 ¥2,040(税込) 紙ジャケット仕様
佐久間順平と大江田信のが1973年に自主制作盤としてリリースした「夜だから」がオリジナルジャケットを採用した紙ジャケ仕様で新装発売。併せてお買い求め下さい。

高校の同級生だった佐久間順平と大江田信によるデュオ。1973年に自主制作アルバム「夜だから」を発表、これが故高田渡の目に留まり、導かれるままに音楽仲間に加わった。ホーボーズ・コンサート、春一番、吉祥寺「ぐゎらん堂」水曜コンサートなどの出演、高田渡の公演でのバック・アップ活動などののち、大学卒業を機に75年に解散。佐久間はその後も音楽活動を続け、高田渡が主宰したヒルトップ・ストリング・バンド参加を経て、ソロとして独立。ギターを始めとする各種の弦楽器に堪能な演奏家として、高田渡、さとう宗幸、南こうせつ、小室等らのステージやアルバム制作に参加している。2004年には間断なく持続してきたシンガー・ソング・ライター活動を集成したファースト・ソロ「最初の花」を発表した。2006年1月に行った久しぶりの再結成ライヴ公演を機に、林亭は活動を再開。2009年春に発表のセカンド・アルバム「風は歌う」は、実に36年ぶりの作品となる。

曲目解説:佐久間順平
「風の歌を聞こう」
もしかして・・・同級だった高校生の時以来、大江田くんと共同で曲を作ったのは初めてかも?簡単に言うと、長い間いっしょに過ごしてきた熟年夫婦の応援ソングであります。
「キミの悲しみ」
高田渡さんに影響を受ける前の高校時代、ビートルズやS&Gや いろいろなフォークソングをコピーしては歌っていた時に戻ったかのようなオールド・ファッションなラブソング・・・「こんなのあるんだけど・・?」と大江田くんと奥様に聞かせたら、「胸にキュンと来る!」と云われ、今回いれることになりました。
「たんぽぽのお酒」
佐藤GWAN博さんの名曲を僕等「林亭」でカバーしたくてアレンジしたら・・・何だか「S&G」風になってしまった。GWANさんの歌とまた違うイメージが広がれば・・と思ったけれど、やはりオリジナルにはかないません・・・!
「鉱夫の祈り」
前作「夜だから」で貧乏を歌った「さるまたの歌」とはまた違う貧乏を歌った歌。いろいろな人がカバーしている高田さんのこの歌を僕等は素朴に素朴に歌います。
「値上げ」
高田さんはこの曲を歌う前に「新聞に載っていた政治家の方々が言った言葉を並べただけの歌ですが・・・」と云って、明るく力強く歌い出すのです。高田さんは転調なんかしませんでしたが、私たちは3番に向けて少し勢いをつけてみました。
「私が一番きれいだったとき」
おお、なんと明るく爽やかなのだろう!・・・と少々手前勝手ではありますが、若い頃と同じように歌っていても30数年経って歌うと何かが確かに違うのです。そうじゃないかい、大江田くん!
「世界は日の出を待っている」
「高田渡&ヒルトップ・ストリングスバンド」で、ステージの最後に「リンゴの木の下でドミニクは世界の日の出を待っていた」というメドレーを演奏していた。この曲はニューオリンズ・ジャズの名曲で普段は4弦バンジョーで演奏されるが(ヒルトップでは小林清氏が4弦バンジョーを弾いていた)マンドリンでも出来そう?ということで、再結成して歌詞を作って練習をしたのだが、日本語の歌詞の許諾が取れず、敢えなくインストに・・・レコーディング最中に「ランランラン・・」と入れようか!?・・でこのような形に・・・。
「接吻」
07‘8月、ギター2本と仮ヴォーカルを録れて、大江田くんはアメリカにレコードの買い付けへ・・・居ない間にヴァイオリン2本とヴィオラ2本を録れて少し「よそ行き」風に・・・帰ってきて感激した大江田くん、こんなに気持ちよさそうに歌いました。
「夜行列車のブルース」
高校生の時からの友人「小林政広」(現在映画監督)の作品。「林亭」は彼の歌を歌うことで始まったと言っても過言ではない。「夜だから」に入らなかったこの曲を、今回こそと入れてみました!  08‘に出た「高田渡、旅の記録:上巻」にも入っています。
「風」
高田さんはこの歌を淡々と噛みしめるように歌っていたのですが、同じように歌ってもあの「淋しさ」と「優しさ」は出ないので、林 亭らしくテンポのあるアイリッシュ調にしてみました。
「遠い道」
大分前に作ってソロではあまり歌っていなかった曲、今回林亭の新曲を揃える過程で「この曲はどうだろう?」と二人で奏ってみたら、意外に明るく最後に相応しい良い感じになった。曲の始まりにバンジョーを持った「ペケポコおじさん」が登場してくるが、これは大江田くんが「これが最後の曲ですよ~!」と言っているのです。 

曲目解説 大江田信
「風の歌を聞こう」
佐久間くんのメロディに、あとから大江田が詞を付けました。幾たびか引っ越しをしたものの、考えてみるとぼくは、子供の頃からずっと川が近くにある街に暮らしています。
「キミの悲しみ」
アルバム「風は歌う」には、様々なギターを用いた様々なテクニックによる演奏が収められていますが、なかでもこの作品は、ギター弾き"佐久間くん"ならではのもの。最後にダビングしたガット・ギターのオブリガードによって、歌の風景ががらっと一変しました。
「たんぽぽのお酒」
何の気なしに出会ったNHK少年ドラマ「ぼくがぼくであること」 (1973)に見入ったぼくは、テレビに引き込まれ、主題歌の「南風」を大好きに。後々になって、GWANさんの作品と知ります。つまり実際にGWANさんと会う前から、ぼくはGWANさんのファン。「たんぽぽのお酒」もまた、NHK少年ドラマ「六年二組の春は・・・」(1975)の挿入歌でした。
「鉱夫の祈り」
アメリカのフォークソングを翻案したかのよう。ぼくの音楽の原点にあるような作品です。
「値上げ」
この曲のレコーディング中、何度やってもぼくら二人の歌いっぷりが、いかにも高田渡さんチックになっちゃうなあと笑いあいました。それほどに言葉とメロディと歌い方がひとつになっている作品なのだ、と実感します。
「私が一番きれいだったとき」
36年前のアルバム「夜だから」に収録の作品を、今一度とりあげました。できるだけ長生きすること、年とってからも何か作ること。それって、これからの僕が目指すものでもあります。
「世界は日の出を待っている」
林亭のツアーは、昔から楽器の数が多くて、いつも両手が一杯でした。この曲はマンドリン・デュオ・スタイル。ということは、これからのツアーに持っていくのは、二人でマンドリン2本と、ギター2本と、バンジョーとバイオリン? えっ、そんなに持てないよ。
「接吻」
感激しました、このアレンジ。佐久間くんの懐深いサポートを得ることができるアーチストの幸せの一端を、ぼくも思う存分に感じさせてもらいました。
「夜行列車のブルース」
往年の林亭スタイルの演奏です。小林政広くんの作品には、旅の風景が多くて、それもどこかしらセンチメンタルな気分がにじんでいて。とても好きです。
「風」
高田渡さんが遺した素晴らしい作品です。この歌にとどまらず、気がついてみると、今回のアルバムにはいろんな歌に「風」という言葉が登場していました。佐久間くんのバイオリンが、というよりもアイリッシュ・フィドルが大活躍します。
「遠い道」
制作の期間中、何回となくアルバムを通して聴いて、この歌にたどり着くとほっとした気持ちになりました。広くて大きい歌。さて、次回フォレストラン・レーベル第2弾は、佐久間くんのソロ・アルバムを作りましょう。今回に未収録の「Wataru's Waltz」を聞きたいのは、僕一人ではないはず。できれば今年中に。よろしく!

ディスクユニオンオリジナル特典
『風は歌う』をお買い上げの方に先着で、林亭のファースト・アルバム以前「ユマニテ」と名乗っていた高校生時代の極初期音源を収録したCD-Rを先着にてさしあげます。
【収録曲】
1.ニュー・キャンプトン・レイシス
2.さよならが言えなくて
3.夜行列車のブルース
-目黒区民センター 1974-
※正しくは1972年でした。訂正してお詫びいたします。


[Discagraphy]
-好評発売中-
・林亭
夜だから 自主制作レコード 1973年 CD 1992年 
Midi MDC4-1180
1974 HOBO'S CONCERTS II ~大きな青空が胸に~ 「ダイナ」「一 日」「いちばん高いやぐらの上で」収録
春一番ライヴ1974 「神田橋」収録
春一番ライヴ1975 「接吻」「樹氷」「Dallas Rag」収録