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ルディことペドロ・マヌエル・カルサードは、キューバン・オルケスタの隆盛とともにキャリアを歩んできた当代随一のシンガー/パーカッションニスト/バンドリーダーとして世界中のオールド・ラテン・ファンに知られる偉人。1947年に若干18歳でプロデビュー。50年代中期には、名門ホセ・ファハルド楽団のフロントに抜擢されると、チャチャチャの最高峰エンリケ・ホリン楽団での活躍、N.Y.に渡った60年代には、レイ・バレット、モンゴ・サンタマリア、ティト・プエンテ、ジョニー・パチェーコらとも親交を深め、伝説のセッション、「アレグレ・オールスターズ」にも参加。70年代に入るとN.Y./プエルトリコ・サルサ勢との共演、そして晩年はマリオ・バウザの楽団でアフロ・キューバン・ジャズへの回帰を図るなど、多くの功績を残して92年に帰らぬ人となった。
自身が率いるユニットでは、60年代にチャランガ楽団で人気を博したことで知られるが、今回復刻されるこの1枚は、当時拠点としていたメキシコ・オルフェオン社からリリースされた文字通りのサルサ・アルバムで、ルディが目指した重厚で格調高いアンサンブルが最高潮に達した時期の知られざる名盤だ。ドロ臭いマンボ・リズムのリフレインで始まる#1、アップテンポに疾走するブレイキング・サルサ#2、祖国キューバの名門セプテート・ナシオナルを率いたカリスマ、イグナシオ・ピニェイロのペンによる哀愁の#5は、ジャジーなアレンジが施された高尚なサルサへアップデート。終盤にかけて続く自身のペンによるサルサ・ナンバーもすべて素晴らしい。
折り重なるホーン・アンサンブルが往年のオールド・ラテン・スタイルでありながら、パーカションの粒立ちの良さは、N.Y.サルサ仕込みの強力なアタック。まさにルディが歩んできたラテン・マエストロのすべてが最高の形で表出された逸品といえる。筋金入りのラテン・マニアからはこの珍盤復刻に拍手喝采。さらには、正統派でありながら秘境感も持ち合わせた響きには、すべてのグルーヴィ・サウンド・ファンへ訴えかけるものが潜んでいる。
RUDY CALZADO