アル・クーパーと並ぶ米ロック界屈指のオルガン奏者、そしてキー・パーソンであるバリー・ゴールドバーグ。生まれはシカゴで、ボブ・ディランの電化の際にもその場に居合わせ、65年にはスティーヴ・ミラーとバンドを結成、シングルを一枚出したあとミラーが抜け、新たにチャーリー・マッスルホワイトとハーヴィ・マンデルを加えた新グループでアルバムを発表しています。このCDは、そのシングルとアルバムを丸ごと収めた、初期バリー・ゴールドバーグの決定版です。まず冒頭のドライヴするインスト‘Gettin' It Down’で心を掴まれるはず。バリーのグルーヴィなオルガン、ハーヴィのひずむギター、チャーリーのホットなブルーズ・ハープがフィーチャーされ、センス抜群のカッコよさでクールに決めてくれる完璧なブルーズ・ロック作品です。そんな中で面白いのがタイトル曲で、バリーの10年後を予感させるフォーク・ロック的な名曲。チャーリーとハーヴィのソロ作（CDあり）も要チェックです。
