今週公開スタート!観ておきたい新作特集 vol.13
RECOMMENDED MOVIES
今週公開スタートした映画をピックアップ!
すっかり秋になりました。食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋と、秋にはやることが多すぎて、どれから手をつければいいのか迷ってしまいます。でも、とりあえず映画館に行けば、ポップコーンで食欲、原作があれば読書、帰り道に少し歩けばスポーツと、全部それっぽく済ませられる気がしています。さて今週の映画は、新作から4Kで蘇る名作、ドキュメンタリーまで揃っています。過去の名作をじっくり味わうのも、新作をいち早く観るのも、秋の夜長にはどちらもあり。気になる一本を、ぜひチェックしてみてください。
憎しみ 4K
パリ郊外の団地で暮らす3人の若者の、ある24時間を描いたモノクロの傑作。怒りと閉塞感がじわじわ溜まっていって、最後にガツンとくる感覚は何度観ても胸に刺さります。ユダヤ系、アラブ系、アフリカ系と違うルーツを持つ3人が団地の外でも居場所を見つけられない感じもリアル。音楽やカルチャーの面でも見どころで、DJカット・キラーのミックスに乗せて団地の上空を漂うように進むショットや、ヴィンツが自宅の鏡に向かって凄むシーンのカッコよさは必見。ざらついた白黒が4Kでどう蘇るのか楽しみ。ぜひ大きなスクリーンで体感してほしい一本です。
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DIGGER / ディガー
トム・クルーズが演じるのは、石油会社のCEOで超傲慢な権力者、ディガー・ロックウェル。自分の儲けしか頭にないこの男のせいで、なんと地球が滅亡の危機に。大統領から事態の収拾を命じられ、世界を救うためにシャベル片手に立ち上がります。聞くだけでツッコミどころ満載の設定です。監督は『バードマン』『レヴェナント』で2年連続アカデミー賞監督賞のイニャリトゥ。命がけのアクションのイメージが強いトムが、白髪頭にぽっこりお腹で暴走する姿は、見る前から気になって仕方ありません。「規格外の大惨事コメディ」の名前に偽りなし、のはず。
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ハードボイルド
日本語のタイトルは『ハードボイルド』ですが、原題は『Absolution』、つまり「赦し」です。記憶を失っていく運び屋が、旧友の裏切りに気づき、家族への最後の贖罪として立ち上がる。そう聞くと、この原題がしっくりきます。ニーソンの拳にはいつも安心感がありますが、今回は老いも病気も抱えた等身大の男を演じるそうで、そこが効きそうです。『96時間』の無敵のお父さんとは違う、くたびれた背中の哀愁が見られる気がしています。ロン・パールマンとの絡みも楽しみ。派手なアクションよりも、忘れていく怖さの中で戦う姿に胸を打たれそうです。
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バイオハザード
今回は過去の実写シリーズの続編ではなく、完全新作のリブート。主人公は医療品の配送を請け負った一般人のブライアンで、特殊な訓練を受けたヒーローではないところがポイントです。そんな彼の命運をかけた一夜が、地獄のような事態に変わっていきます。監督は『バーバリアン』のザック・クレッガー。『バイオハザード4』を100回クリアしたという筋金入りのファンで、「原点回帰」を掲げたサバイバルホラーに仕上げています。ゲームの世界観やルールを踏まえつつ、一気に突っ走るフルスロットルの展開というから期待大。ゲームで遊んできた人も、今作から入る人も楽しめそうな一本です。
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エヴィレンコ
『時計じかけのオレンジ』のマルコム・マクダウェルが、旧ソ連で50人以上を殺害した連続殺人犯アンドレイ・チカチーロをモチーフにした殺人鬼を演じる、2004年のクライム・スリラー。ついに日本初公開です。教師だった男が事件で職を追われ、やがて女性や子どもを襲う怪物へと変わっていきます。捜査が難航するなか、検察官のレシエフが男の心の闇に迫っていく展開です。アレックス役の印象が強いマクダウェルの怪演がとにかく見どころで、血を滴らせて鋭くこちらを見つめる表情だけでもインパクト十分。実録系の犯罪ものが好きな人はもちろん、マクダウェルのファンも気になる一本です。
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The Ozu Diaries / 小津ダイアリー
小津安二郎の生誕120年を記念して作られたドキュメンタリー。軸になるのは、小津自身が残した日記やノート、書簡、写真、そして広く世に出ることのなかったホームムービーです。小津の言葉に導かれながら、個人的な喪失や戦争の記憶が、『晩春』『麥秋』『東京物語』『秋刀魚の味』といった名作へどう形を変えていったのかをたどります。語り手には、黒沢清、ヴィム・ヴェンダース、リュック・ダルデンヌ、ツァイ・ミンリャンら各国の監督に加え、『東京物語』に出演した香川京子さんも。ヴェネチア国際映画祭にも出品された一本で、小津作品を何度も観てきた人も、これから触れる人も、新しい発見がありそう。
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汝、星のごとく
瀬戸内の島で出会った、ふたりの15年間を描くラブストーリー。京都から転校してきた、漫画原作者を夢見る高校生の櫂(横浜流星)と、島で生まれ、刺繍を仕事にしたいと願う暁海(広瀬すず)。惹かれ合いながらも、それぞれが抱える運命に翻弄され、人生の選択を迫られていきます。原作は本屋大賞を受賞した凪良ゆうの同名小説で、『余命10年』『正体』の藤井道人監督が映像化。島での高校時代の甘酸っぱさから、大人になってからの切なさまで、ふたりの長い時間が描かれていきます。尾野真千子、木村佳乃、石田ゆり子、長谷川博己ら、脇を固めるキャストも豪華。原作ファンも、映画から入る人も楽しめそう。
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インビジブル・ビューティー ランウェイの革命
ファッション業界の多様性を切り拓いたベサン・ハーディソンの人生を追うドキュメンタリー。1970年代のニューヨークやパリでランウェイを歩いたモデルであり、のちにモデル事務所を立ち上げ、人種的多様性を求めて業界に声を上げ続けてきた人です。監督は本人と『ディオールと私』のフレデリック・チェン。ナオミ・キャンベルやゼンデイヤらの証言と豊富なアーカイヴ映像から、ファッションとカルチャーの変遷が見えてきます。個人的には、華やかなランウェイの裏でこれほど闘ってきた人がいたのか、という視点がとても気になりました。「美しさ」の基準を、あらためて考えるきっかけになるかも。
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