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- KUARUP / IMPORT / CD / KCD212 / 1001760783 / 2012年09月21日
廃盤脈々と流れるMPB系譜を継ぐ大型新人のデビュー作。60-70年代のカルトSSW、タイグァーラ(Taiguara)の息子タイグアラの息子、レニーニ・グアラニの1stアルバムウルグアイ生まれにしてブラジル音楽界に多大な貢献を果たしたシンガーソングライター、タイグァーラ。ブラジル・シーンで近年もっとも再評価の進むアーティストの一人だが、今作の主役レニーニは、なんとそのタイグアラの実の息子。スピリチュアルな側面を持つ作品から、サンバ、そしてジョーヴェン・グアルダにいたるまで多彩な作品を残すなど一筋縄ではいかなかった父親そのままに、デビュー作となるこの1枚にも、MPBファンならば思わずうならずを得ない様々な要素が詰め込まれている。冒頭、力強く歌われるオリジナル曲“コモ・ヴァイ・オ・アモール”で彼の才能を確信する。あえてヴォーカルに焦点を当て、アルバムのなかでももっともシンプルとすらいえるアレンジで堪能するレニーニの歌声は、すでに優れた歌い手としての風格が漂っている。#2はトッキーニョ&ヴィニシウス・ヂ・モラエス作、#3は父タイグアラの曲をカバー。とりわけ父の”サンバ・ド・アモール”は父のラスト・アルバムからの一曲。タイグアラの優れたサンバ作家としての一面を鮮やかに照らしてくれる。そして、エドゥ・ロボの名曲カバー#5“ポンテイオ”は本作のハイライト・トラック。アコーディオンとピアノの躍動感溢れるバッキングを配しつつも、あくまでレニーニ・グアラニのダイナミックな歌声を中心にした一曲。プロデューサーのペドロ・バルダンザがこのアルバムで何を一番聴かせたいのか、よく解るトラックだ。レニーニ・グアラニ本人オリジナルの#7"ポッピ"のようなメロウなAOR風トラックのクオリティも素晴らしい。シンプルなリズム&ベースを下地にしつつ、絶妙なアレンジが彼の作る素朴なメロディを引き立てている。ドリ・カイーミの傑作"オ・カンタドール"(#10)、シコ・ブアルキ曲再演(#11)と続き、ラストは再び父タイグァーラの作ったサンバ "メニーノ・ダ・シルヴァ"。バンドリンやパンデイロ、クラリネットら温もり溢れる生楽器に包まれつつも、しっかりとした低音でいやみなく歌い上げる締めの1曲からは、既に成熟された歌い手としての才能を備えていると改めて実感できる。歴史に名を残す父と同じように、優れたシンガーソングライターとしてMPBの中心になっていくであろうレニーニ・グアラニ。熟聴したい記念すべきデビュー作である。incl. Edu Lobo "Ponteio", Chico Buarque "Agora Falando Serio", Toquinho e Vinicius "O Velho e A Flor" Dori Caymmi "O Cantador"- 試聴可能
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