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ルイージ率いるフィルハーモニア・チューリッヒによる
ブルックナー第8番
ファビオ・ルイージ率いるフィルハーモニア・チューリッヒによるブルックナー交響曲第8番。ブルックナーの交響曲の中でも圧倒的な規模を持つ作品です。同コンビは2015年シーズンに第8番をプログラムに組んでおり、万全の状態でスタジオ録音に挑みました。
第8番にも他の交響曲と同様に版の問題はあり、ブルックナーは第7番を書き上げた後すぐに第8番の作曲にとりかかり1887年に第1稿を完成させます。しかし第7番のウィーン初演(※注)を成功させた指揮者ヘルマン・レヴィに送ったところ、ブルックナーの大胆さは理解されず期待に反し不評で、ブルックナーは自信を失いこの後改訂を続けることになります。しかしルイージは、この第1稿の直感的な面白さが、まさにブルックナーの音楽の力が表現されていると言います。ルイージの構築型のブルックナー演奏は、本来オペラ・オーケストラであるフィルハーモニア・チューリッヒのアンサンブル能力にも存分に発揮されています。ワーグナーゆかりの地チューリッヒのオケが、ワーグナーの影響を受けたブルックナーの音楽を、巨大な大聖堂を前にしたようながっちりとした構築力と堅牢な演奏を聴かせてくれます。
※注;世界初演は1883年12月30日ライプツィヒにて、アルトゥル・ニキシュ指揮ゲヴァントハウス管弦楽団による
【収録内容】
ブルックナー:
交響曲第8番ハ短調(原典版1887)
【演奏者】
ファビオ・ルイージ(指揮) フィルハーモニア・チューリッヒ
【録音】
2015年10月、クルトゥア・カジノ、ベルン(セッション)
FABIO LUISI / ファビオ・ルイージ
イタリア出身の指揮者 (1959-)