「このサウンドを偶然見つけて。すぐにプレイするのが楽しくなったんだ。これがニュー・アルバムでクリエイティヴィティをスパークさせている原動力なんだよ。あのフィーリングを追い求めていたんだ。でも不思議なことに「Figure it Out」あたりを振り返ってみても、この新作の胎芽はもう含まれているんだ」さらに彼はこうも続ける。「これまで僕らが築いていたものを破壊する必要がないことは分かっていたんだ。ただ単純にシフトしたりチェンジしたりしたところはあったけどね。当初はちょっとしたリ・インベンション(再発明)ぐらいを思い描いていたんだけど、きっと新しい感じに聞こえると思うよ」
■ ロイヤル・ブラッドの新たなサウンドを特徴づける「Trouble’s Coming」で幕を開けるニュー・アルバム『TYPHOONS』には、彼らの初期衝動を呼び覚ますかのようなメタリックなグルーヴが畳み掛ける「Who Needs Friends」や、ダンサブルな要素を取り入れた彼らの新たなフェーズを体現するヴォコーダーを使った「Million & One」にこれまでのサウンドと鮮やかなコントラストをなす、ダイナミックな「Limbo」、さらに2019年のツアーで既にファンからの人気を集めていた「Boilermaker」にハイパー・アグレッシヴなプリンスを思わせる「Mad Visions」、そして最後を締めくくる、”この瞬間を生きよう“と説く繊細なピアノ・バラード「All We Have Is Now」など全11曲が収録されている。新たなアプローチを取り入れた結果、彼らはアルバムの大半のプロデュースを自ら手掛けることとなった。また「Boilermaker」は、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジのJosh Hommeが担当しているほか、グラミー賞受賞した経験を持つPaul Epworthが「Who Needs Friends」のプロデュース及び「Trouble’s Coming」ではアディショナル・プロダクションを手掛けている。