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先日ようやく秋吉さんのソロライブを聴くことが出来た。全身を叩きつけるような熱気に満ちた演奏、自らの重ねた人生がにじみ出るMC。そして、最後に「世の中に平和が訪れるまで、この曲を演奏し続けます」と言って弾いた”HOPE”は輝かしく凛とした美しさに感動した。その全てが素晴らしかった。ジャズを聴いていてよかったと心から思った。本アルバムは1965年作。二年前に生まれた娘マンディ満ちるちゃんの子守唄代わりによく童謡を弾いて聴かせていたというエピソードから生まれた作品だ。長い間歌い継がれてきた世界中の歌の数々が、繰り返される暖かで厚みのあるリズムと共に、みずみずしく豊かに実に自然にジャズとして生まれ変わっている。それらの歌のもつ懐かしさとともに優しく包まれるような感覚に浸ってしまう。そこには人種や国境の壁はなく、全ての人が心からくつろげる真の安らぎがある。ジャケットの中で満ちゃんを見つめるその視線は、愛するわが子が生きていく未来そのものを見つめている。それは今も変らず、秋吉さんの中で煌々と燃え続けているのだ。
秋吉敏子(p),荒川康男(b),原田寛治(ds)
[ 1965年2月4、5日録音 ]
新宿ジャズ館 中森
TOSHIKO AKIYOSHI / 秋吉敏子