- 通販番号
- 1009070649
- 発売日
- 1969年01月01日
- EAN
- 9784622079682
商品詳細情報
民族とは、国家とは、文化とは。ファノニズムとは何か。植民地主義に抗し36年の生涯を闘争に捧げた著者が遺した、ポスト・コロニアル批評の原点。
「ひとつの橋の建設がもしそこに働く人びとの意識を豊かにしないものならば、
橋は建設されぬがよい、市民は従前どおり、泳ぐか渡し船に乗るかして、
川を渡っていればよい。橋は空から降って湧くものであってはならない、社会の
全景にデウス・エクス・マキーナ〔救いの神〕によって押しつけられるものであっては
ならない。そうではなくて、市民の筋肉と頭脳とから生まれるべきものだ。(…)
市民は橋をわがものにせねばならない。このときはじめて、いっさいが可能となるのである。」(本書より)
[初版「現代史・戦後篇」16『フランツ・ファノン集――黒い皮膚・白い仮面、地に呪われたる者』1968年刊、
『フランツ・ファノン著作集』3『地に呪われたる者』1969年刊、〈みすずライブラリー〉版1996年刊]
フランツ・ファノン
Frantz Fanon
1925年、カリブ海に浮かぶ西インド諸島(アンティル諸島)の南端近くのフランス領マルチニック島で黒い皮膚をしたマルチニック人として生まれる。 第二次大戦中、ドイツならびにこれと協力するフランスのヴィシー政権支配下の島から出て、ド・ゴールの「自由フランス」に志願して参加し、各地で戦った。戦後はフランス本国に学び、リヨン大学で精神医学を専攻して学位を取得、この頃白い皮膚のフランス人と結婚した。1952年に本書『黒い皮膚・白い仮面』をスイユ社から刊行。1953年11月、フランス領アルジェリアのブリダ・ジョアンヴィルにある精神病院に赴任。翌年、アルジェリア独立戦争が勃発し、ファノンの人生は決定的な転機をむかえる。戦争初期は民族解放戦線(FLN)の活動を密かに助けていたが、1957年以来病院の職を辞し全面的にFLNに身を投じるようになる。FLNの機関紙『エル・ムジャヒド』に精力的に寄稿するなど、アルジェリア革命のスポークスマン的役割を果たした。1958年には『アルジェリア革命第五年』(後に『革命の社会学』と改題)を発表、そして1961年には、白血病に冒されつつも『地に呪われたる者』をわずか10週間で執筆。闘争の生涯を貫いたその思想の総決算である同書が刊行されてからわずか数日後の1961年12月6日、ファノンは息を引き取った。36歳の若さであった。死後、『エル・ムジャヒド』その他に書かれた文章を集めた『アフリカ革命に向けて』が出版された。
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