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MIMIK BANKA / 表情銀行は、北京のバンド、前身は16mins。
メンバーは、ボーカル & キーボードの、焦思雨(Sindy)、ギターのRobin(劉人友)、ベースの通知通(Kalimero)、ドラムの小鴉(Fiach)からなる。メンバーにはドイツ華僑のKalimeroも在籍し、ドイツ・ベルリンツアーも行っている。北京のバンドは昔から多国籍であるという印象があるが特にいろいろなバックグラウンドのメンバーが集まっているのが表情銀行ではないだろうか。
アルバム名「狗日子」とは欧米圏でよく使われる慣用句である「dog days」を直訳したもの、「三伏」つまり夏の一番暑い日という意味から、さらにはドイツ語では「hundstage」とも呼ばれるが、不運であることを指す。こういった慣用句から引用し直訳したものが「狗日子」である。では、なぜこのようなアルバム名なのだろうか、同名アルバム「表情銀行」から、DIY制作の「維他命D」、そしてメンバー編成を更新し、クラリネットなど新たな楽器なども取り入れた今作「狗日子」にわたって、進化を続け、ヨーロッパでの公演や国内での人気上昇など、非常に順調に歩んできたように思われるが一体なにが、不運なのだろうか。これは世界的なコロナ期間になかなか国内・国外で活動ができなかったことからだろう。本作は「束縛するものを打破すること」、「過去を振り返ること」の二軸に沿って進められる、過去を思いつづった歌は優しい曲調に、逆に、現状を綴った楽曲にはコロナ禍で苦しむメンバーの心身状況が切に込められている。特に中国・北京は封鎖政策が厳しかったため、「外」の世界のものとはより疎遠になる封鎖的な世界となってしまい、人間関係は冷めきってしまった。その反対に、「内」の世界のものとはより緊密になったわけだが、こういった中国の当時の状況を感じられる「人、人、犬」といった曲などは非常に興味深い内容となっている。
MIMIK BANKA / 表情銀行