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メタリカもカバーした元祖ヘヴィ・メタル・バンド、ブルー・オイスター・カルトが19年ぶりにニュー・アルバムをリリース。ノリノリのハード・ロックから哀愁バラード、そしてヘヴィ・ナンバーとバラエティたっぷりの本作は19年のプランクを一切感じさせない会心の仕上がり。
あのブルー・オイスター・カルトが19年ぶりのニュー・アルバムをリリースする。ニューヨーク出身の彼らは72年、バンド名を冠したアルバムでデビュー。70年代を通じ、『Secret Treaties』(74年)、『On your feet or on your knees』(ライヴ盤、75年)などの名盤を続々とリリース。希代の名曲「(Don't Fear) The Reaper」を収録した76年の4thアルバム『Agents of Fortune』は、ゴールド・ディスクを獲得するなど大きな人気を博した。
詩人でもあったプロデューサー、サンディ・パールマンがブレインであった70年代のブルー・オイスター・カルトは、強烈にオカルティックな雰囲気を漂わせていた。アメリカ版ブラック・サバスというイメージ戦略もとられていたが、ブルー・オイスター・カルトのサウンドは、サバスのようなヘヴィさを強調したものではなく、湿ったハード・ロックであったり、冷たい狂気をはらんだものであった。「(Don't Fear) The Reaper」に代表されるような覚めた恐怖感は、現在ゴーストが受け継いでいると言えるだろう。
01年の『Curse Of The Hidden Mirror』以来19年ぶりとなる新作のタイトルは、『ザ・シンボル・リメインズ』、すなわち「そのシンボルは今も残っている」という意味。ブルー・オイスター・カルトのファンならば、シンボルの意味するところはすぐにわかるだろう。初期2枚のアルバム・ジャケットを手がけたビル・ゴーリックがデザインした変形十字は、ファースト・アルバム以来のブルー・オイスター・カルトのシンボルだ。デビューからまもなく50年を迎えようというバンドの健在ぶりをアピールするタイトルにふさわしく、本作に19年のブランクを感じさせる要素はない。ノリノリのハード・ロックからお得意の哀愁バラード、元祖ヘヴィ・メタル・バンドの面目躍如たる重量級ナンバーまで、実にブルー・オイスター・カルトらしいバラエティに富んだ作品に仕上がっている。もちろん不気味な雰囲気も健在。2020年にブルー・オイスター・カルトの新譜が聴けるなんて、嬉しい驚きだ。
・日本先行発売
【メンバー】
エリック・ブルーム(ヴォーカル/ギター/キーボード)
ドナルド "バック・ダーマ" ローザー(ギター)
リッチー・カステラーノ(ギター/キーボード)
ダニー・ミランダ(ベース)
ジュールズ・ラディーノ(ドラムス)
※メーカー・インフォメーションより
BLUE OYSTER CULT / ブルー・オイスター・カルト