素晴らしいギタリスト、HORACIO BURGOSと共に作り上げたvo+gのデュオ作品!! MERY MURUA。1975年にコルドバの街CRUZ DEL EJEで生まれ、幼少のころより歌い始める。多くのアルゼンチン歌手がそうであるように、彼女もフォルクローレやタンゴに強い影響を受けながらもポピュラー音楽の世界へと進み、着々とキャリアを積み上げてきた。彼女の最新作「MERY MURUA」は、アルゼンチンきっての巨匠ギタリスト、オラシオ・ブルゴスが参加し、キャリアを総括するような最高傑作となった。
意表をつき、キューバの伝説的大歌手BENY MOREの名曲ボレーロ"COMO FUE"で幕を開ける。一瞬キューバの曲であることを忘れてしまうかのようなモダンなアレンジで、芯の強さを備えた自然な歌声を聴かせるMERYに冒頭から引き込まれること必至だ。さらにヴァイオリン、ヴァイオリン・チェロによる慎ましいバッキングで聴かせる"VETE DE MI"。水彩画を描くように微細な変化をつけるHORACIO BURGOSのギターもMERYの歌声に負けず劣らず「歌っている」。極めつけはシコ・ブアルキの名曲"YO TE AMO(EU TE AMO)"のカバーであろう。美しい詩・旋律をオラシオのギター一本で歌うMERYの歌声はどこか聖性すら感じさせる。エドゥアルド・ファルーやオラシオ・モリーナといったアルゼンチンに連綿と受け継がれる、歌+ギターというスタイル。そのお手本とでもいいたいシンプルにして最高のデュオ作品だ。
músicos que participan: Fernando Bobarini (bajo), Esteban Gutiérrez (cajón peruano), Gabriel Juncos (flauta traversa), Víctor Renaudeau (violín), Helen De Jong (violeoncello), Damián Torres (bandoneón)