LOS SHAKAERSが南米全土で大ヒットしながらも、自らの音楽を志向し渡米。アイルト・モレイラのバンド、フィンガーズでの活躍が認められリリースした、2枚のアルバム「GOLDEN WINGS」と「MAGIC TIME」(いずれも廃盤)がDJの間でもてはやされるなど、昔から一部の音楽ファンには有名であったオーパ。加えて近年、ウーゴが頻繁に来日していることや、本格的カンドンベ・ユニット、レイ・タンボールが2010年初めて来日したことなどもあり、まさに今大きな注目が集まっている。たしかにカンドンベを取り入れた強力なリズム、ウーゴのポップなソングライティング・センス、そしてスペーシーなキーボード使いが三位一体となった際の独特のグルーヴは唯一無二であり、今改めて再評価するべきであるといえるであろう。
前者はオーパのメンバーであるHUGO FATTORUSO(KEY/VO)、OSVALDO FATTORUSO(DRUM/VO)、RINGO THIELMANN(BASS)の3人に加え、RUBEN RADA(PER/VO)、ウーゴの当時の奥さんでSONDORから素晴らしいソロ・アルバムもリリースしているブラジル人歌手MARIA DE FATIMA、そしてENRIQUE DE BONI(ストリングス・シンセ)、GARY GAZZAWAY(トランペット)の7人による演奏。オーパの代名詞でもある名曲"GROOVE"、ラダによる名曲"BOTIJA DE MI PAIS"、ヤヒロトモヒロとの超絶デュオ、DOS ORIENTALESの冒頭曲でも披露していた"LA PAPA"など、練り上げられたレパートリーを刻一刻と変化させていくウーゴの肉体的かつ変態的アレンジに、一瞬たりとも気が抜けない。