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フランス映画・音楽界の巨匠ルグランが自らの手で華麗な創作活動を綴った珠玉の回想録、待望の第2弾!
大ヒット映画『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼル監督がリスペクトを込めて序文を寄稿──
「彼の魂は白と黒であり、バロックや印象主義と同じくらいブルースだ。このハイブリッドが、僕を心の底から感動させる」
『シェルブールの雨傘』『ロシュフォールの恋人』などの名作で知られる作曲家ミシェル・ルグラン(1932~2019)の彩りに満ちた音楽人生。
チャップリン、オーソン・ウェルズ、スタン・ゲッツ、マイケル・ジャクソン、P・ブーレーズ、バーブラ・ストライサンドら多彩なアーティストとの交流、最愛の妻マーシャ・メリルとの50年越しのドラマ、映画音楽作曲家としての名監督たちとのバトルなどなどが流麗な筆致で語られます。[日本版オリジナルの年譜、フィルモグラフィ付き]
◎目次
本書に寄せて デイミアン・チャゼル
序 ステファン・ルルージュ
01 マーシャ 第一幕
02 『恋』の伝令のための伝令 ── ジョセフ・ロージー
03 壁と境界を抜けて ──ミュージカル『壁抜け男』
04 サラー・ヴォーン、スタン・ゲッツ、ステファン・グラッペリ、その他の人々
05 マーシャ 第二幕
06 残念な出会い──拒否されたスコア
07 世界の終わりの香り
08 その名はバーブラ
09 槌もなく、主もなく──ピエール・ブーレーズ
10 チャップリンからボーヴォワへ
11 〝市民〟オーソン
12 マーシャ 第三幕
13 明日を待ちながら……
特別寄稿 太陽の音楽 マーシャ・メリル
訳者あとがき
解題 解き放たれたメロディは永遠に鳴り響く 濱田髙志
略年譜
フィルモグラフィ
人名・作品名索引
ミシェル・ルグラン[著]
ステファン・ルルージュ[共著]
髙橋明子[訳] 濱田髙志[監修]
◎著者プロフィール
ミシェル・ルグラン Michel Legrand
1932年2月24日、パリで生まれる。本名ミシェル=ジャン・ルグラン。幼少時からピアノに親しみ、11歳でパリのコンセルヴァトワールに入学。和声法とピアノを専攻、作曲法をナディ・ブーランジェに師事。54年、フィリップスと契約し、作・編曲活動が本格化。以来、フランス映画やハリウッド作品の音楽を多数手がけている。63年には盟友ジャック・ドゥミとともに斬新なミュージカル映画『シェルブールの雨傘』で世界を席巻。またマイルス・デイヴィスらを起用したアルバム『ルグラン・ジャズ』(58年)や各種アルバムは国内外で高い評価を得た。音楽を手がけたおもな映画に『ロシュフォールの恋人たち』『おもいでの夏』『女と男のいる舗道』『華麗なる賭け』『愛と哀しみのボレロ』などがある。2019年1月26日死去。
ステファン・ルルージュ St〓phane Lerouge
1970年生まれ。映画音楽を専門とするジャーナリスト。1992年以降、映画に関する記事や本を執筆し、パリ第一大学で教鞭を執るほか、司会業、コンサートの企画、「エクテル・シネマ」シリーズをはじめとするCDコレクションの企画・プロデュースなどを手がけている。ミシェル・ルグランを筆頭に、ジョルジュ・ドルリュー、フランシス・レイ、エンニオ・モリコーネなどの作曲家と共に質の高い仕事を続け、現在に至る。
髙橋明子(たかはし・あきこ)
1939年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部英文学科卒。62年から30年にわたり、レコード業界で音楽出版業務、洋楽ディレクター、制作プロデューサーなどを歴任。70年代にはデヴィッド・ボウイ、ルー・リードなどのプロモーションに力を注いだ。退職後は音楽、舞踊関係の翻訳をおこなう傍ら、ロマネスク美術に魅せられ、早稲田大学大学院で芸術学修士号を取得。フランスやスペイン各地を訪れている。訳書に『ミシェル・ルグラン自伝 ビトゥイーン・イエスタデイ・アンド・トゥモロウ』(2015年、アルテスパブリッシング)などがある。
濱田高志(はまだ・たかゆき)
1968年生まれ。音楽ライター兼アンソロジスト。これまで国内外で企画・監修したCDは500タイトルを数える。そのほか音楽書や画集の企画・編集、テレビ・ラジオ番組の監修・構成など様々な分野で活躍。ミシェル・ルグランからの信頼が厚く、世界初の公認本『ミシェル・ルグラン 風のささやき』(2004年、音楽之友社)を執筆したほか、1995年以降日本で発売された彼のCDの大半で企画・監修を務めている。
MICHEL LEGRAND / ミシェル・ルグラン