ディスクユニオンが選ぶ年間ベスト・アルバム大賞 2020 新録 BRAZIL INST/JAZZ/SAMBA etc. 部門
※全ジャンルまとめはこちら!
※フォーマットが複数あるものはCDを掲載しております(リンク先よりLPなど、ほかのフォーマットの商品に飛べます)
※年末ぎりぎりまでアイテム・コメントを追加してまいります。
※ほかのジャンルも随時発表していきます。
BRASIL 新録 INST/JAZZ 部門
こちらも当社のセールス、独断・偏見・商魂でセレクト! 5枚中4位がミナスって偏りすぎだろ...とも思いましたが、お客様や各店バイヤーからの反応がビビッドだったのも事実。内容の良さはもちろん、カート・ローゼンウィンケル『カイピ』の流れが大きいのか、日本人の琴線に触れる部分が大きいのか、はたまたレコード会社やレーベルに頼らないインディペンデントな活動が、このコロナ禍でも比較的影響を受けていないことによるのか。いずれにせよこの勢いは来年も続きそうです。(営業部 江利川)
〇 DEANGELO SILVA / HANGOUT
メマーリやアレシャンドリ、ロウレイロら若手ミュージシャンがにわかに注目され、「ミナス新世代」として紹介されカテゴライズされ始めたのは『Só』や『Macaxeira Fields』がリリースされた2013年頃だが、以降毎年のようにその内容を更新するようなものすごい作品が出続けているというのが、もう一つこのシーンのすごいところだろう。今作もミナス産ジャズをさらに一段階更新するような熱量と強度をもった作品に仕上がっており、テクニックからアレンジ構成まで全てが凄すぎて眩暈がしてくるほど。スペーシーなシンセの音色と相まってぶっ飛ぶような感覚さえ感じられる。さらに、ジャケットがこれまた宇宙ときている、まさに完璧な作品。フィジカルにしていただいて本当にありがとうございます。ミナス好きはもちろん、トライバル・テックのようなハード・フュージョンやアラン・ホールズワースのようなジャズ・ロック好きにも是非お手に取っていただきたい。(JazzTOKYO 山田)
〇 GABRIEL BRUCE / AFLUIR
ミナス新世代と、LAビートシーンを橋渡しするような傑作!ミナス新世代のドラマーガブリエル・ブルースの初リーダー作が、ルイス・コールのツアーにも参加したフレデリコ・エリオドロのレーベルから発表。この世代らしくトラディショナルなMPBからの影響を受けつつ、フュージョン、ヒップホップを昇華させた作品になっています。プログレ色の強いものから、ラップが入ってるものまで様々な演奏を聴け、かなりの聴きごたえがありますが、アルバムの最初から最後まで違和感なく聴くことができます。ミナス新世代が気になっている方はもちろん、LAビート好きの方も是非このアルバムからブラジルの今の音楽を聴いてみてください!(神保町店 坂本)
ブラジルジャズ界の雄アントニオ・ロウレイロの名盤リーヴリを評して「エレクトリック・ロウレイロ元年」と書いたのがおよそ二年前ですが、その電磁波はどうやらミナスジェイラス州全体をすっぽり包み込んだご様子。2020年は後に「エレクトリック・ミナス元年」と呼ばれることになるでしょう。コロナもなんのその、ディアンジェロ・シウバ、レオ・ヒベイロ、フラヴィオ・ディアスらのミナス第七世代がウェザーリポートも真っ青のバカテクなジャズフュージョンアルバムを連発するなか、なんとか元年内に滑り込んだのが本作のガブリエル・ブルース。オオトリのプレッシャーもなんのその、その軽やかさと祝祭感は厄除けにもぴったり。第七世代随一のヒップでホップな強炭酸の刺激をぜひご堪能ください。(吉祥寺ジャズ館 笹山)
〇 LEO RIBEIRO / PAISAGEM
80年代パット・メセニー・グループを思わせる、空を飛び回るような爽やかさ。発掘から入荷まで半年という苦労を要した価値ある、ミナスのインディー・ジャジーMPB傑作。(JazzTOKYO 逆瀬川)
〇 MARIANA ZWARG SEXTETO UNIVERSAL / NASCENTES
歌舞伎界における「市川」姓に相当するのがブラジル音楽界における「ZWARG」姓だとすれば、「成田屋」に相当する屋号が「PASCO屋」になります。つまり、ブラジル音楽界の團十郎ことエルメート・パスコアルがわりとがっつり参加しているアルバムだということを声をブクブクさせて言いたいわけです。ライナーの2曲目のところに書いてある「Solo :Hermeto pascoal -glass of water」の意味は買っていただいた方だけのお楽しみということで(ヒントはブクブク)。
いやはや、これはもう歌舞伎としか言いようがないですね。リーダーが弟子の娘だろうがメンバーが多国籍だろうがベルリンで録音していようが、どこを切ってもPASCO屋さんの出し物です。超熟な6じゃなかった10曲をぜひご賞味ください。さあ、CDを2曲目にセットして住宅環境ギリギリまでスピーカーのボリュームを上げたみなさん、またブクブクが怖くてCDは買えなかったというみなさんも、とりあえず毎日のことなので歯だけは磨き、うがい用の水を口に含んでから曲名をご唱和ください。「いよっPASCO屋!」じゃなかった「VIVA HERMETO!」(吉祥寺ジャズ館 笹山)
▼TOP 5 ※上から 1位→5位
BRASIL 新録 SAMBA/CHORO/REGIONAL 部門
数はガクっと減ってしまったものの、良質なリリースが多かったサンバや地方音楽部門。こちらのカテゴリーに分類されないものでもブラジル性を見つめなおすような、ルーツ回帰ともいえる作品が多かった印象です。ユニバーサル化、インターナショナル化の反動で、来年以降さらなる盛り返しが期待できるか? 当社としてもさらに力を入れて発掘に努めてまいります。 (営業部 江利川)
〇 EDUARDO GUDIN & LELA SIMOES / EDUARDO GUDIN & LELA SIMOES
サンパウロを代表するSSWで、ボサノヴァにも通じるソフトなスタイルのサンバで知られるエドゥアルド・グヂン、ひさびさの新作。フィーチャアされた女性ヴォーカル、レラ・シモィンスの歌声も愁いを含んだ声も趣があり、大人向けの上質なMPBとして大推薦できる作品。(営業部 藤本)
▼TOP 5 ※上から 1位→5位
〇 CHICO PINHEIRO / CITY OF DREAMS
お客様「今かかってるこのギターいいねえ。歌さえなきゃねえ」
私「まあブラジル人ですからね。口が空いてたら歌わないわけにはいかないんでしょうね」
二人で「わっはっはっは」
というやり取りを本作のセピア色のジャケットを見るたびにセピアに思い出します(二、三日前ですが)。結局このお客様は買わなかったのですが、買わないモダンジャズファンをもうならせるシコはやはり天才ということで。サックスのせいで口が空かないほうの天才、クリス・ポッターのブラジル勢との相性の良さはペドロ・マルティンス「ヴォックス」で証明済み。お馴染みのクリス百裂拳が炸裂する3曲目もいいですが、7曲目のサンバチューンでのサックスソロには痺れました。(吉祥寺ジャズ館 笹山)
〇 EDDIE DANIELS / Night Kisses : A Tribute To Ivan Lins
ジャズ・リスナーにも非常に人気の高いブラジル人アーティストのひとりであるイヴァン・リンス。これまでも国内外のミュージシャンからカヴァーされること数多あり、本人が客演として参加するケースもあリましたが、今作はボブ・ジェームス、デイヴ・グルーシンという二人の伝説的キーボーディストに加え、さらにはジャズ・ヴォーカル歌伴の名手ジョシュ・ネルソンを客演に加えた、完全なるジャズ・サイドからのイヴァン・リンス・カヴァー集。主役はフルート、クラリネット、サックスをマルチに操る才人、エディ・ダニエルズ。イヴァン・リンスの曲の最大の特徴である複雑かつ美しいコード進行でのアドリブは聴きごたえ充分です。また、王道中の王道とも言える選曲が最高で、美しいアレンジのストリングスでお馴染みのイントロが鳴らされる瞬間から泣けてきます。イヴァン・リンスを聴いたことがない人にもおすすめできる一枚です。(JazzTOKYO / 山田)
〇 EDUARDO HOPPER / GRATIDAO INFINITA
あえて三拍子で表現するなら、音良し、ジャケット良し、名前良し。そう、名前は大事です。「ホッパーなんてデニスだけだと思ってた」という映画好きは私だけではないはず。ブラジルの若きホッパーはリズム・ホッパーとでもういうべき多彩なリズム感覚の持ち主で、ジャズとサンバとファンクの間を自由気ままに飛び回っています。ビッグバンドにもフリージャズにも聴こえる不思議なアンサンブル。紛れもなくジャズなのにどのジャズにもない浮遊感。BLAXTREAMから出した名盤も記憶に新しいカラピショ・ハンジェルとの夢のツインギター(これ最高です)。自粛期間に頑張って一人で作っちゃいましたアルバムはもうお腹いっぱい、という方にこそおすすめの豪華な一枚です。(吉祥寺ジャズ館 笹山)
〇 FABIANO DO NASCIMENTO / PRELUDIO
ブラジリアン・インスト界気鋭のギタリスト/コンポーザーファビアーノ・ド・ナシメントの3年ぶりとなる新作。前作「TEMPO DOS MESTRES」も最高でしたが、今作も最高です!極上のギタープレイ+スピリチュアル〜エクスペリメンタルなサウンドを内包したアンサブルに痺れます!ブラジリアン・インスト、ギターファンはもちろんニューエイジ~静謐系ファンも要チェック!(渋谷中古センター / 佐藤)
〇 FLAVIO DIAS 2 / & ELETRO HIBRIDO
これは素晴らしい! ブラジリアンインスト年間ベスト級! フラヴィオ・ヂアスを中心としたミナス・シーンきっての器楽奏者を集めたエレクトリック・ジャズ・アルバム!
メロウフュージョン〜ジャズ、ファンクまで内包したサウンドにぐっときました!ミナス新世代ファンのみならずインスト、フュージョンファンもまずご試聴ください!「HANGOUT」が話題のディアンジェロ・シルヴァも参加しています! (渋谷中古センター 佐藤)
〇 IVAN CONTI / POISON FRUIT (RSD EXCLUSIVE + 7"BONUS)
アジムスのドラマーである、イヴァン・コンチ2019年作の2020RSD EXCLUSIVE!2019年発売時には未発表だった2曲を7インチに収録した限定アイテムです。アジムスらしいブラジリアン・フュージョンからハウス、テクノまでとにかくダンス・ミュージックにこだわったアルバムです。2008年のマッドリブとの共作からつながる、クラブ・ミュージックへの接近を見せた今作はママォンの音楽性の広さ、リズムへのこだわりが垣間見える名作でございます。特に『Bacurau』や表題曲『Poison Fruit』などはゴリゴリのハウスで、クラブミュージック好きの方にも大推薦できる作品となっていますのでこの機会に是非! (神保町店 坂本)
〇 LUDERE / BADEN INEDITO
本作のピアニスト、フィリップ・バーデン・パウエルは言うまでもなくあのブラジルの至宝バーデン・パウエルの息子さんです。曲のクレジットを見て「おお、全曲お父さんの曲なのか。オリジナルってどんなだったっけ」とお父さんのほうのアルバムをCD棚やレコード棚から引っ張り出そうとしている方に悪いお知らせといいお知らせを。悪いお知らせ⇒全曲お父さんの未発表曲のため、棚にはありません。いいお知らせ⇒息子たちがグルーヴ満点のアルバムに仕上げたため、お父さんもちょっと嫉妬してるかもしれません。これって意外とありそうでなかったパターンですね。たとえるなら、森山直太朗が全曲お母さんの未発表曲でニューアルバムを出すようなものです。今「ざわわ抜きか…までもけっこう良さそう」と思ったあなた、まずはブラジル盤でどうぞ。(吉祥寺ジャズ館 笹山)
〇 SAUCE AND DOGS / SAUCE & DOGS
手作りジャケットが素敵です。かわいらしいヒト型のイラストと謎の図形!カラーリングも含めジャケットが醸し出す不穏な空気に痺れます! 内容もジャケットの不穏すぎるグルーヴに違わぬ、肉体に共振する系パーカッション+呪いのようで爽やかなエレクトロニクスがビシビシ突っ込んできます。80-90'Sのブラジル産エクスペリメンタル・ジャズファンはもちろん、ヴァニティレーベルファンにもオススメです! ジャケットと内容がマッチ度が◎! 限定300枚とのことですので、お早めにどうぞ! (渋谷中古センター 佐藤)
〇 TAL ARDITI / COLORS
カート・ローゼンウィンケルやペドロ・マルチンスを想起させるイスラエル×ブラジリアン・ジャズ 今季ベスト候補の傑作です。オススメは「Night Folks」のトレモロでブインブインさせてるところです。全曲通りしてぐっと盛り上がっていくスリリングな展開満載ですが、ラスト曲のギターソロでホッと一息。いいアルバムです◎
今作のアルバムトレーラーで取りつかれたようにギターを弾く映像も必見!(渋谷中古センター 佐藤)
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