『It’s Snowing On My Piano』から20 年。ブッゲ・ヴェッセルトフトの究極のソロ・ピアノ・プロジェクト。静謐の次に美しい・・ECMの世界に通じる音楽の聖域。
『It’s Snowing On My Piano』から20 年。ブッゲ・ヴェッセルトフトの究極のソロ・ピアノ・プロジェクト。静謐の次に美しい・・ECMの世界に通じる音楽の聖域。
3,630円(税込)
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※LP/180g
97 年にリリースされ、ロング・セラーをつづける『It’s Snowing On My Piano』から20年。ブッゲ・ヴェッセルトフトの究極のソロ・ピアノ・プロジェクト作品が登場!
90 年代後半には、自身のレーベルJazzland を立上げ、エレクトロ/ アンビエント/ テクノとジャズを融合させる新しい潮流を創り上げたブッゲ。今や、ヨーロッパ屈指のクリエイターであり、イノヴェーターと言ってよいでしょう。しかし、その一方で、キャリア初期には、ヤン・ガルバレク、シゼル・アンデルセン、アーリル・アンデルセンら、ECM の代表アーティストの作品に参加してきた経歴を持つアーティスト。本作は正に、ECM がモットーとする、“沈黙の次に美しい音”と呼応する世界が広がります。
『It’s Snowing On My Piano』は、文字通り、冬の沈黙、安息といったものを表現した作品。本作には、その世界にもう一度立ち戻ったブッゲが研ぎ澄ませた感性で描いた、11 編の静謐な音の物語があります。20 年の時の中では、社会状況も大きく変化し、溢れる情報に、世の中も複雑化。そんな中、ブッゲは、トラウマを抱えた人々に対して、音楽がもつ癒しの力についてクリニックを行った経験も持つのだとか。 また、「年月を経るに従って、自分にとって、自然が最も大きなインスピレーションを与えてくれるものになった」のだそうです。そんな背景を以て、この作品は、ノルウェイの北部、ロフォーテル諸島の教会で行われました。そこは、美しさとともに、厳しい自然に囲まれた場所。しかし、そこは、自らの祖父の生まれ育った愛する土地で、ブッゲにとっては最高の場所となったようです。
タイトル『Everybody Loves Angel s』は、無重力の安らぎといったもののメタファーなのだとか。楽曲は、ジョン・レノン&ポール・マッカートニー、キャット・スティーヴンス、ポール・サイモン、ジミ・ヘンドリックス、またブルーノ・マーズといったアーティストの代表曲から、バッハの楽曲、またトラッドまで。これだけの多彩な楽曲をとりあげていることを考えると作品に広がりが出てきそうなものですが、作品は一貫して、ブッゲの世界観に貫かれたもの。楽曲それぞれのメロディはそのままに、トツトツと、温かみをたたえたハーモニーとによって静かに聴く人の心を揺さぶります。
特に、マイナーのコード進行の中に、希望と諦観のようなものが入り混じるようなボブ・ディランの“風に吹かれて”などは秀逸。喜怒哀楽の起伏と、不思議な安らぎの混じった表現には音楽だからこそ表せる世界があります。美しさをたたえた流れと共に、突き刺すような揺さぶりももった精神性が宿るソロ作品。イノヴェーターならではの世界です。
Bugge Wesseltoft (piano) solo
BUGGE WESSELTOFT / ブッゲ・ヴェッセルトフト