ボーカル/ ギターを担当するリンジー・ジョーダンによって2015年に結成されたスネイル・メイル。リンジーが16歳でリリースしたEP作品で注目を集め、2018年のデビュー作『Lush』で一躍USインディーを背負うスターへと成長を遂げ、2021年には待望の最新作『Valentine』をリリース。タイトル曲にして傑作を確信させるアルバム・オープナーにしてアンセム「Valentine」を筆頭に、人生の試練を乗り越えてさらなる真価を発揮したアルバムを完成させ、ピッチフォークで8.5点Best New Musicを獲得し、彼女の作品を高く評価するのは海外メディアに止まらず、ここ日本でも大きな反響、注目を集めた。そんな彼女が『Valentine』のリリースから2周年を記念し、『Valentine Demo』を〈Matador〉よりリリース。
前置きは抜きにして、『Valentine』の制作に不可欠となった曲のデモ・バージョンをいくつか紹介しよう。3年ちょっと前、自分は、メリーランドの両親の家にこもっていて、そこにあったのは、ミニローグ・シンセとオーディオインターフェイス、マイクとギターだけだった。それらを使って、2枚目のフル・レングスのアルバムを書き始めた。実際のアルバムに収録されたものよりも、デモの方が好きなものもある。その制作過程がいかに個人的で孤独なものであったことが分かるからね。このEPの中で1曲、もしくは2曲くらいで泣いている自分が聴こえるかも、ハハッ - Snail Mail (Lindsey Jordan)
