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ベルギーのNoise-Maker's FifesのメンバーTimo Van Luijkが主宰するMetaphonレーベルの第1弾は、かのCharlemagne Palestineも寄稿ライナーで発掘の労をねぎらい現代でも十分にアヴァンギャルドだと驚嘆したBaudouin Oosterlynckのアーカイヴ・ボックス。
このアーカイヴが出るまでは、70年代に自主でリリースした100枚限定のLPが1タイトルのみと、著名人のWant Listに名を刻んでいたカルト作家作Baudouin Oosterlynck。音楽活動は70年代の4年余と短いが、短期集中表現作品が聴かせる音は強固の一言。収録19曲のうち11曲は、40年代にJohn Cageが考案した不確定要素楽器プリペアド・ピアノを使用、ピアノ弦と木の空気振動の反復音 (時に変拍子) や鉄製投擲による鈍い残響音がこだまするミニマル・アンサンブルを収録している。聴く者に付かず離れずの妙な親近感を与える。あとの8曲はブリューヒンの初期作品のような、声の探求の重きを置いた磁気テープによる変調、音声詩風朗読 (オランダ語?)、民謡独唱などその作家個人を際立たせるものになっており、前述の親近感を如実に感じる作品群である。それを感じ取ってか、レーベル・サイドも天然素材リネンを装丁材料に使うといった配慮ぶりが心憎い。同郷の埋もれた音楽を発掘し世に出そうとしたTimo Van Luijkの熱意をそのままこのボックス・セットに収めたとでも言うような気合が感じられる。
今後の展開が楽しみなレーベル発足第1弾。
BAUDOUIN OOSTERLYNCK