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77年AORクリスチャン・サイケのレア盤がCD/LPリイシュー!
長らく謎の一枚とされていた本作は、カリフォルニア州ハモサ・ビーチに佇んでいた青年LEON DAVID NAHATによる唯一作。ティーンエイジャーで始めた処女バンドFAT DADDY PUCKを率い、ホーム・タウンのデトロイトからアリゾナ州フェニックス、さらにコロラド州へと渡り歩き、そこでのちJAMES GANG/DEEP PURPLEに加入するTOMMY BOLINのハード・ロック・バンドZEPHYR周辺でも活動、そののちNYのCBSへ音源を持ち込むも御破算に、さらにナッシュヴィルのIRDA傘下のサブ・レーベルALBUM WORLDにアルバム2枚分を送りここで極々少数の『LOVE ME CRAZY』がプレスされるものの、再度KITTY RECORDSへと移動し遂に本格リリースへと至ったのが本作です。
「ILLIAN」とだけクレジットされた、77年リリースのおそらく唯一のアルバム。発売元のKITTYはNYのレーベルで、あのTIGER LILYとも関係があったようです。録音場所はカリフォルニア州ハモサ・ビーチにあるHATS STUDIOやそれまでに渡り歩いてきた各所とのこと。オリジナル盤には本人によるプロデューサー・クレジットの他、何人かのスタッフ&ミュージシャンのクレジットがある以外はなんら情報がありませんでした。
FLEETWOOD MACを抜けて77年アルバム『FRENCH KISS』でブレイクしたBOB WELCH(LA出身)を彷彿とさせるヴォーカルと、フュージョン/クロスオーヴァー風に洗練されたアンサンブルが作り出すAOR系のサウンドが持ち味。ときに『CARAVANSERAI』期のSANTANAを彷彿とさせるようなスペース感覚溢れるギター・ソロも聴きどころです。
こののちLEON NAHATは音楽から身を引き、水道システム・ビジネスでアメリカン・ドリームを掴んだことでFRANK LLOYD WRIGHT設計の家に住みリムジンのコレクションを所有するまでに至ったとのことですが、怪しげな話に乗っかんたことで手痛い目に遭い結局ビジネスからも足を洗ったとのこと。
ダウンロード・コード付属。
ILIAN