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Milton Nascimento、Lo Borges、Flavio Venturini以降におけるミナス・シーン最高のメロディー・メーカー/シンガー、Affonsinhoの2017年ニュー・リリース。
ミナス・サウンドの特徴ともいえる美しいメロディのポップ・サウンドを、いま最も体現するSSWがこのAffonsinhoである。1960年生まれ、ミルトンらクルビ・ダ・エスキーナ世代の一世代下ともいえるAffonsinhoだが、ミルトンらと同じくビートルズに多大な影響を受けつつも、ミナスの風土に根ざしたソングライティングの才を発揮。若かりし頃にはUSバークレー大学でジャズを学ぶなど、90年代以降、ミナス音楽の良心を受け継ぎ未来へと発展させてきた張本人とも言えるだろう。最新作となる本作はそんな多様なリファレンスを見せつつ、彼の本分であるミナスらしいエバーグリーンなメロディが溢れるシンプルなポップロック作品となった。
女性歌手Livia Itaborahyを迎えた表題曲#1に始まり、スロウな8ビートで聴かせる#2、Lo Borgesを連想させる#3、ギターとスキャットがハミングして行く#5、先行で公開されていた#7、ミナスらしいマジカルな展開にグッと心惹かれるラストの名曲#11まで...。プロデューサー/アレンジャーしてクレジットされているFrederico Heliodoroは、Affonsinhoの実の息子にしてKurt Rosenwinkelの『カイピ』ツアーバンドのベーシストでもある。家族でありながら世界的な活躍を見せる新世代との積極的なコラボレーションにより、作曲だけでなくアレンジ、トーンに至るまで、全てが研ぎ澄まされたサウンドは、これまでのAffonsinhoの魅力をさらに一歩推し進めたと言えるだろう。本当に素晴らしい。
ミナス的ソングライティングの魅力をさらに洗練させ進化させたAffonsinhoの最新作。ミナス音楽ファンのみならず全ての良質ポップス・ファンに聴いてもらいたい逸品の誕生である。
*Band:
Affonsinho Heliodoro (vo/guitar)
Frederico Heliodoro (produce/arrange/bass/keyboard/piano/keyboard/back vocal)
Felipe Continentino (drums/precussion)
Marcelinho Guerra (guitar/engineer)
*guest vocals:
Livia Itaborahy / Iris Ramadas / Mariana Nunes / Rafael Dias / Paulinha Bicalho
AFFONSINHO / アフォンシーニョ