MAHLER: DAS LIED VON DER ERDE / FROM RUCKERT-LIEDER (SACD) / マーラー: 大地の歌 / リュッケルト歌曲集より (SACD)

BRUNO WALTER ブルーノ・ワルター

限定生産 / SACDハイブリッド

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レーベル
エソテリック (ESOTERIC)
国(Country)
JPN
フォーマット
SACD
規格番号
ESSD90272
通販番号
1008616012
発売日
2023年03月11日
EAN
4907034224814

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商品詳細情報

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人類にとってのかけがえのない音楽遺産ともいえる超弩級の名演。
作曲者の魂を継承する世界初演者ワルター畢生の「大地の歌」。

■レコード録音技術の発展を辿ったブルーノ・ワルター
ブルーノ・ワルター(1876.9.15~1962.2.17)はアコースティック時代からステレオ時代まで継続的に録音を続けた、18世紀生まれの数少ない指揮者の一人でした。ワルター自身は「1900年にベルリン・フィルと録音したビゼー『カルメン』からの3つの間奏曲が最初」と明言しているほどで(現在確認できるワルターの最も古い録音は、1923年にベルリン・フィルを指揮した独ポリドールへのベートーヴェン「コリオラン」序曲やメンデルスゾーン「フィンガルの洞窟」序曲など)、録音技術やレコードというメディアの黎明期から活動を開始し、1925年からの電気録音(注:マイクロフォンを使った録音)、1949年からのアナログ・テープによるモノラル録音、そして1957年からのステレオ録音と、録音技術の発展に呼応するかのように、それぞれの媒体のために自らのレパートリーを数多く、それも網羅的に記録してきました。

■音楽の世界遺産ともいうべきワルターのマーラー録音
そうしたワルターの膨大なディスコグラフィーの中でも最も高い歴史的意義を持つのがマーラー作品の録音でしょう。1894年、ハンブルク歌劇場の首席指揮者だったマーラーがヴァイマールで自作の交響曲第1番のドイツ初演を果たした年、まだ17歳だったワルターは、ハンブルク歌劇場の歌手のコーチおよび音楽アシスタントとして契約し、作曲家および指揮者としてのマーラーに日常的に接し、やがて優れた弟子であり最も親しい友人となり、マーラーが亡くなるまで交友を続けることになります。1911年のマーラーの没後は、マーラーの作品を積極的に取り上げその音楽の普及に力を尽くし、特にマーラー自身が初演を果たせなかった「大地の歌」(1911年)と交響曲第9 番(1912年)の世界初演を担ったことは重要で、残された手稿譜の整備も含め、この2曲を世に問うにあたって果たしたワルターの役割はマーラー作品受容において途方もなく大きなものでした。録音面でも、ワルターはマーラーの交響曲(『大地の歌』を含む)を全部で6曲録音し、演奏会のみならずレコードという形で、世界中の音楽ファンに師の音楽を届ける重要な役割を担ったのでした。

■ワルターが生涯をかけて取り組んだ「大地の歌」
「大地の歌」は1911年11月のミュンヘンでの初演から1960年4月のニューヨークでのマーラー生誕100年記念フェスティヴァルでの演奏まで、ワルターが半世紀にわたって取り上げ続けた作品で、演奏回数も44回と多く、レコード録音も1936年 SP → 1952年 モノラル → 1960年ステレオと3回も残しているほどです。その中でも格別な重みをもつのがこの1952年にウィーン・フィルと録音したデッカ盤。この年、ワルターがウィーン芸術週間と国際音楽会議の開幕という重要な演奏会で2 日間にわたってこの作品を取り上げた際に、デッカによって3日間のセッションが組まれ、3曲のリュッケルト歌曲とともに収録されました。作品の細部まで知り尽くした76歳のワルターの指揮は活気とエネルギーに満ち、楽想の変化にも俊敏に反応し、6つの楽章それぞれの個性を浮き彫りにしています。ウィーン・フィルもワルターの指揮に雄弁かつ濃密なサウンドで敏感に応え、特にオーボエやクラリネット、ホルンの魅惑的な音色、艶のある弦楽パートなど、マーラーのオーケストレーションの魅力をとことん開示しているのです。

■名歌手二人の名唱
このアルバムのもう一つのポイントはイギリスの名コントラルト、キャスリーン・フェリアー(1912.4.22~1953.10.8)とウィーンの名テノール、ユリウス・パツァーク(1898.4.9~1974.1.26)という二人の卓越した歌手の歌唱です。ワルターは、第2次大戦後初めてウィーン・フィルと1947年に共演して「大地の歌」を取り上げた際にフェリアーと初めて共演し、その歌唱に魅了され、1948年にはニューヨークで、また1949年にはザルツブルクでこの作品の演奏に起用しています。さらに1949年のエジンバラ音楽祭では、フェリアーのリート・リサイタルで自らピアノ伴奏を買って出るほどでした。フェリアーの深みのある声はコントラルトが担う偶数楽章にうってつけで、特に息の長い終楽章の哀切極まりない感情の吐露が心に迫ります。この録音の約1年後、乳癌で41歳という若さで世を去ったフェリアーの絶唱が刻み込まれています。
テノールのパツァークはフルトヴェングラーが好んで起用するなどこの時代のウィーンを代表する存在で、タミーノからローエングリンまで幅広いレパートリーを持っていました。やや鼻にかかったような独特の声質は他にあまり例がない個性的なもので、「大地の歌」の世界である世紀末の退廃や爛熟のイメージをこれ以上にないほど見事に体現しています。

■同時に録音された「リュッケルト歌曲集」も併録
また同じセッションで収録された「リュッケルトの詩による5つの歌曲」から3曲をフェリアーの名唱でカップリング。もともと「大地の歌」の初出LPは2枚組でその第4面に収められていた3曲で、「大地の歌」が同時期にコンサートでも演奏されたのに対して、「リュッケルト歌曲集」の方はレコーディングだけで取り上げられたのでした。中でも名作とされる大曲「真夜中に」と「私はこの世に忘れられて」は、フェリアーの極めて細やかな歌唱が作品に込められた人間の孤独感、神への希求と死への憧れを余すところなく表出しています。フェリアー、ワルター双方にとっても唯一の録音で、その意味でも特別な価値を持つ3曲と言えましょう。

■「FFRR=Full Frequency Range Recording=全帯域録音」最大の成功例
デッカのウィーン・フィルの録音会場といえばショルティの「指環」などで有名なゾフィエンザールですが、ゾフィエンザールに本格的に移行するのはステレオ時代になってからのことで、モノラル時代は主に、演奏会の本拠地だったムジークフェラインザールを会場としていました。響きが豊かで、客を入れない状態では残響を制御することが難しいともいわれるムジークフェラインザールですが、デッカは1950年6月のクリップス指揮の「後宮からの誘拐」からこのホールでセッションを重ねており、音響の対処法はマスターしていたようで、2年後のこのワルターの録音でもオーケストラ各声部の明晰さ、バランスの良さ、そしてやや大き目の音像で配置された歌唱が今日でも極めて高い鮮度を保持していることには驚かされます。特にウィーン・フィルの個性的な木管群の音色の多様さ(映画で使われた「総天然色」という言葉が当てはまるかもしれません)、高弦の切れ味のよさ、低弦の迫力、トライアングルやシンバル、ドラなどマーラーが用いた打楽器が極めて克明に捉えられています。「大地の歌」終楽章コーダで明滅するチェレスタ、ハープ、マンドリンもそれぞれの楽器の響きがくっきりと刻印されています。

この響きの鮮度の高さは、「FFRR(=Full Frequency Range Recording=全帯域録音)」と耳のイラストを組み合わせたロゴで有名なモノラル時代のデッカの特徴ですが、その成功例の一つがこの「大地の歌」といえましょう。名演・名録音ゆえにCD初期の1984年からCD化され、リマスターも24bit/96kHz(Decca Legends 2000年)、Super Audio CDハイブリッド(2019年)と重ねてきています。

今回のSuperAudio CDハイブリッド化に当たっては、これまで同様、使用するマスターの選定から、最終的なDSDマスタリングの行程に至るまで、妥協を排した作業をおこないました。特にDSDマスタリングにあたっては、独自の「EsotericMastering」を使用。 入念に調整されたESOTERICの最高級機材Master Sound Discrete DACとMaster Sound Discrete Clockを投入。またMEXCELケーブルを惜しげもなく使用することで、オリジナル・マスターの持つ情報を伸びやかなサウンドでディスク化することができました。
(エソテリック株式会社)

【収録内容】
グスタフ・マーラー(1860-1911)

交響曲《大地の歌》

[1] 第1楽章:大地の悲しみによせる酒の歌
[2] 第2楽章:秋に寂しきもの
[3] 第3楽章:青春について
[4] 第4楽章:美について
[5] 第5楽章:春に酔えるもの
[6] 第6楽章:告別

《リュッケルトの詩による5つの歌曲》から

[7] 私はこの世に忘れられて
[8] 私は仄かな香りを吸い込んだ
[9] 真夜中に

【演奏者】
キャスリーン・フェリアー(アルト)
ユリウス・パツァーク(テノール)- 大地の歌
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ブルーノ・ワルター

【録音】
1952年5月14日~16日、ウィーン、ムジークフェラインザール

[初出]Decca LXT 2721/2(1952年)
[日本盤初出]ロンドン・レコード LLA10106~7(1956年1月)

[オリジナル・レコーディング]
[レコーディング・プロデューサー]ヴィクター・オロフ
[バランス・エンジニア]シリル・ウィンデバンク
[Super Audio CDリマスタリング]
[Super Audio CDリマスター]2022年12月 エソテリック・オーディオルーム、「Esoteric Mastering」システム
[Super Audio CDプロデューサー]大間知基彰(エソテリック株式会社)
[Super Audio CDリマスタリング・エンジニア]東野真哉(エソテリック株式会社)
[テクニカル・マネージャー]加藤徹也(エソテリック株式会社)
[解説] 浅里公三、山崎浩太郎
[企画・販売]エソテリック株式会社
[企画・協力] 東京電化株式会社